小説の新人賞の募集要項に「原稿を綴じ」と書いてあるけれど、初めて応募する時ってよくわからなかったりします。
そこで何度も応募し続けている私が、応募原稿の綴じ方を説明します!(ちゃんと予選は通過しています)
よくあるのが「右肩を紐で綴じ」という指定。
手順としては、
- 印刷した原稿の右上を「穴開けパンチ」で開ける
- 綴じ紐を穴に通し、縛って綴じる
これだけなんですが、それぞれコツがあるので、画像で解説していきましょう。
応募原稿に穴を開ける
基本的には「右上」に穴を開けるよう指定があります。
まず、穴あけパンチを用意。
こんな感じのでOK。ちなみに私は長年このパンチを使っています。4,000円程度とそこそこ値は張るものの、何年も問題なく使えるのでコスパは良いです。
短編と長編では枚数(原稿の厚み)が違うので、それぞれ説明しましょう。
短編の穴の開け方
400字詰め原稿用紙換算で50~100枚の場合、ワープロ原稿だとおおよそ15~30枚くらいになるはずです。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo1-min.jpg)
このくらいだと、ほぼ間違いなく一度で穴を開けられます。
下記の例は30枚。このくらいの厚みですね。
厚さがよくわかりませんが、30枚程度なら厚みを感じさせないということですね。
なお、透けて見えると思いますが、一枚目以外は本物の応募原稿を使用しています。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo2-min.jpg)
こうして位置を定めます。パンチ本体に目盛りがついているので、それを目安にするとやりやすいです。この写真でもあまり厚みはわかりませんね。
では、レバーを回しましょう。30枚だと少し力が必要ですが、20~25枚くらいだと楽にできるはずです。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo3-min.jpg)
きれいに開きました! 簡単ですね。
長編の穴の開け方
問題は長編の場合。
400字詰め原稿用紙換算で500~700枚の場合、ワープロ原稿だとおおよそ150~230枚くらいになります。
例は160枚の原稿の束。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo4-min.jpg)
無理。
なので、20~30枚くらいに分割して開けましょう。
分割時に気をつける点は、全て同じ位置に穴を開けること。そうでないと紐が通せません。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo5-min.jpg)
上記の穴開けパンチは5ミリおきに間隔が測れるよう、本体に目盛りがついています。
僕はこのように、右から2センチのところに原稿を置いて開けるようにしています。
分割で穴開けを繰り返し……。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo6-min.jpg)
こうしてすべての穴がつながります!
応募原稿の綴じ方
次に綴じ紐で綴じる方法。
紐はこんな感じのものでOKです。ネットで買ってもいいですが、100均で売っています。
長さは450mm(45センチ)がちょうど良い具合。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo7-min.jpg)
私はこれを使っています。
では、説明していきましょう!
Step1
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo9-min.jpg)
まず、紐を通します。
この後、紐の長い方を使って穴に三度通していくので、配分はこのくらいで。
Step2
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo10-min.jpg)
このように先端のセルを上から持ってきて、表紙側の穴に通します。
Step3
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo11-min.jpg)
通してぐぐっと引っ張ると、上記の形になります。
Step4
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo12-min.jpg)
そのまま紐を横にもっていきましょう。
Step5
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo13-min.jpg)
再び先端のセルを表紙側の穴につけて、通していきます。
Step6
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo14-min.jpg)
同じく穴に通してぐぐっと横に引っ張ると、上記の形に。
Step7
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo15-min.jpg)
最後の穴通しです。横向きになっていた紐を上向きにさせましょう。
Step8
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo16-min.jpg)
三度目なので慣れてきているはず。先端のセルを表紙側の穴につけて通します。
Step9
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo17-min.jpg)
縦の通し紐が二重になっているのがわかるはず。この形になればOKです。
Step10
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo18-min.jpg)
最後に蝶々結びで縛って完成!
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo19-min.jpg)
全体の出来映えも良し。
クリップの場合
綴じ紐ではなく、クリップを指定されるケースもあります。
その場合はとても簡単。穴は開けずにダブルクリップで留めるだけです。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo23-min.jpg)
ダブルクリップを用意。私は長編が多いので特大サイズを使用しています。
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo25-min.jpg)
これでOK!
応募原稿の封筒の入れ方
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo21-min.jpg)
大事な応募原稿。通常の封筒でも大丈夫ですが、私は「レターパックライト」を愛用しています。
追跡可能かつポストに投函可能なので、郵送方法としてはこれが一番いいとおすすめできます。
郵便局の他に、下記コンビニで取り扱っています(置いていない場合もあるので、事前に電話などで確認しておくと安心です)
- ローソン
- ファミリーマート
- ミニストップ
- デイリーヤマザキ
- セイコーマート
- セブンイレブン(一部店舗)
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2024/12/oubo22-min.jpg)
原稿は直に入れてOKです。
水に濡れるのを避けるためにビニールに入れる人もいますが、濡れることはまずないので、このままで大丈夫です。
連絡先などの添付用紙は、ここに追加する形で入れます。賞によって指定が違うので、募集要項の指示に従いましょう。「添付」とある場合は綴じても問題ないです。
また、レターパックの表紙に追跡番号の記載されているシールが貼ってあるので、はがして保管しておくのを忘れずに。
品名は「応募原稿在中」と記載。黒字でも赤字でもどちらでも問題ありません。
なお、レターパックライトは厚さ3センチまで。それを超える場合は厚さ無制限の「レターパックプラス」を使いましょう。
ただ、3センチとなるとかなりの枚数なので、ほとんどの賞はレターパックライトで対応できるでしょう。
ちなみに「このミステリーがすごい!大賞」は書留郵便・宅配便にて受付となっていますが、レターパックでもOKです(ライトでも良いですが、プラスの方が確実性が高いです)。私はレターパックプラスで送って予選を通過したことがあります。
第18回『このミステリーがすごい!』大賞https://t.co/EKJDV5RyV5、日々続々と届いていますが、本日消印有効にて締め切りです! 待ってるニャ…!! pic.twitter.com/xXdtMHzwCK
— 宝島社『このミステリーがすごい!』編集部 (@konomys_jp) May 31, 2019
このとおり、公式Twitterにもレターパックライト、レターパックプラスの写真が投稿されています!
最後に
応募原稿の綴じ方は、慣れてしまえば簡単(あまり慣れたくはないですが)。
最初はとかくわからないことが多いもの。こちらの綴じ方の解説で、無事に原稿を送付できることを願います!
![](https://fictionpot.com/wp-content/uploads/2020/02/norun2.jpg)