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1987年に刊行された『十角館の殺人』は新本格ブームを起こし、綾辻行人さんの代表作として揺るぎない作品となりました。
以降も「館シリーズ」として数々の作品が発表されましたが、どの順番で読めばいいのかわからないという方もいるはず。
そこで、「館シリーズ」の読む順番を、刊行順とおすすめ順にわけて紹介いたします!
まずは刊行順からいきましょう。
綾辻行人「館シリーズ」刊行順(読む順番)
読む順番としては刊行順で問題ありませんので、順番に紹介していきますね。
1.『十角館の殺人』(1987年)
<あらすじ>
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。
ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!’
87年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。
まさに金字塔的な作品。
ここからすべてが始まります。
2.『水車館の殺人』(1988年)
<あらすじ>
仮面の当主と孤独な美少女が住まう異形の館、水車館。一年前の嵐の夜を悪夢に変えた不可解な惨劇が、今年も繰り返されるのか? 密室から消失した男の謎、そして幻想画家・藤沼一成の遺作「幻影群像」を巡る恐るべき秘密とは…!?
本格ミステリの復権を高らかに謳った「館」シリーズ第二弾、全面改訂の決定版。
3.『迷路館の殺人』(1988年)
<あらすじ>
奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。招かれた四人の作家たちは莫大な“賞金”をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった。
周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させたシリーズ第三作、待望の新装改訂版。
初期「新本格」を象徴する傑作。
4.『人形館の殺人』(1989年)
<あらすじ>
父が飛龍想一に遺した京都の屋敷―顔のないマネキン人形が邸内各所に佇む「人形館」。街では残忍な通り魔殺人が続発し、想一自身にも姿なき脅迫者の影が迫る。彼は旧友・島田潔に助けを求めるが、破局への秒読みはすでに始まっていた!?
シリーズ中、ひときわ異彩を放つ第四の「館」、新装改訂版でここに。
5.『時計館の殺人』(1991年)
<あらすじ>
鎌倉の外れに建つ謎の館、時計館。角島・十角館の惨劇を知る江南孝明は、オカルト雑誌の“取材班”の一員としてこの館を訪れる。館に棲むという少女の亡霊と接触した交霊会の夜、忽然と姿を消す美貌の霊能者。
閉ざされた館内ではそして、恐るべき殺人劇の幕が上がる!
第45回日本推理作家協会賞に輝く不朽の名作、満を持しての新装改訂版。
第45回日本推理作家協会賞受賞作です。
6.『黒猫館の殺人』(1992年)
<あらすじ>
大いなる謎を秘めた館、黒猫館。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬の奇妙な依頼を受け、推理作家・鹿谷門実と江南孝明は、東京から札幌、そして阿寒へと向かう。
深い森の中に建つその館で待ち受ける、“世界”が揺らぐような真実とは!?
シリーズ屈指の大仕掛けを、読者は見破ることができるか?
7.『暗黒館の殺人』(2004年)
<あらすじ>
蒼白い霧に峠を越えると、湖上の小島に建つ漆黒の館に辿り着く。忌まわしき影に包まれた浦登家の人々が住まう「暗黒館」。当主の息子・玄児に招かれた大学生・中也は、数々の謎めいた出来事に遭遇する。
十角塔からの墜落者、座敷牢、美しい異形の双子、そして奇怪な宴…。著者畢生の巨編、ここに開幕。
全四巻という大ボリュームで、ラストの驚きも四倍です。
8.『びっくり館の殺人』(2006年)
<あらすじ>
あやしい噂が囁かれるお屋敷町の洋館、その名もびっくり館。館に住む少年と友だちになった三知也たちは、少年の祖父が演じる異様な腹話術劇におののくが…クリスマスの夜、ついに勃発する密室の惨劇!
悪夢の果てに待ち受ける戦慄の真相とは!?ミステリーランド発、「館」シリーズ第八弾、待望の文庫化。
9.『奇面館の殺人』(2012年)
<あらすじ>
奇面館主人・影山逸史が主催する奇妙な集い。招待された客人たちは全員、館に伝わる“鍵の掛かる仮面”で顔を隠さねばならないのだ。季節外れの大雪で館が孤立する中、“奇面の間”で勃発する血みどろの惨劇。
発見された死体からは何故か、頭部と両手の指が消えていた!
大人気「館」シリーズ、待望の最新作。
続いておすすめ順です。
綾辻行人「館シリーズ」おすすめ順5選
1.『十角館の殺人』(1987年)
『十角館の殺人』は、おすすめ順でも最初に読むべき作品でしょう。
2.『時計館の殺人』(1991年)
第45回日本推理作家協会賞受賞作のこちらが2位。とにかくキレキレです。
3.『迷路館の殺人』(1988年)
仕掛けを楽しんで欲しい一作ということで3位に。
4.『人形館の殺人』(1989年)
ちょっと変化球的な作品ですが、4位に推しました。
5.『暗黒館の殺人』(2004年)
ボリュームもすごいですが、ラストまで到達した充実感と驚愕の度合いはたまりません。
以上、おすすめ5選でした。
残りの4作は、個人の好みで選んでいただいて構いません。猫が好きなので「黒猫館」……とか。
どれも佳作ぞろいなので、楽しめるでしょう!
おすすめ作品を紹介してきましたが、一番良いのは「刊行順」に読むことかなと思います。余裕があれば、ぜひ順番に読んでみてください。
まとめ
それでは、それぞれおさらいします。
■「館シリーズ」刊行順
館シリーズは2012年を最後に刊行されていません。
記念すべき10作目はいつ発表されるのでしょうか。楽しみに待っています!