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ピエール・ルメートル 「カミーユ警部シリーズ」は、パリ警視庁のカミーユ・ヴェルーヴェン警部が殺人犯を突き止めていくという、サスペンスフルな警察小説シリーズ。
日本では『その女アレックス』のヒットで、その名が広く知られるようになりました。
そんなピエール・ルメートル「カミーユ警部シリーズ」の読む順番を紹介いたします!
ピエール・ルメートル「カミーユ警部シリーズ」読む順番
全3作(+番外編1作)が文藝春秋から刊行されています。
読む順番は要注意! 本来の刊行順と日本刊行順とは、1作目と2作目が逆になっています。
日本では『その女アレックス』が最初に刊行されましたが、こちらは実は2番目ですので、この作品は2番目に読みましょう。
おすすめの読む順は以下になります。
それでは、あらすじも含めて順番に見ていきましょう。
1.『悲しみのイレーヌ』(2015年)
<あらすじ>
若い女性の惨殺死体が発見された。パリ警視庁のヴェルーヴェン警部は、裕福な着道楽の部下ルイらとともに捜査を担当することになった。殺人の手口はきわめて凄惨で、現場には犯人のものと思われる「おれは帰ってきた」という血文字が残されていた。 やがて過去の未解決事件とのつながりが浮かび上がる。
手口は異なるものの、残虐な殺人であることは一致していた。これは連続殺人なのだ。そして捜査が進むにつれ、犯人は有名なミステリ作品に登場する惨殺死体を模して殺人を繰り返しているらしいことが判明した。ジェイムズ・エルロイの『ブラック・ダリア』、ブレット・イーストン・エリスの『アメリカン・サイコ』……ほかにも未解決の事件があるのではないか?
ヴェルーヴェン警部らは過去の事件のファイルを渉猟し、犯人の痕跡を探る。 しかし警部は知らなかった――犯人の魔の手が、自身の身重の妻イレーヌへと伸びていることを。
強烈なサスペンスとともに語られてゆくサイコ・キラーとの対決。だがそれは第二部に入るや、まったく違った相貌を読者にみせつけることになる!
こちらが第1作目。
サスペンス効果が存分に発揮される構成は、さすがの一言。必ずこちらを先に読んでくださいね。
2.『その女アレックス』(2014年)
<あらすじ>
おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。
2作目。
こちらも構成の妙が炸裂するサスペンス作品。2番目に読みましょう。
3.『傷だらけのカミーユ』(2016年)
<あらすじ>
アンヌという女性が二人組の強盗に殴られ瀕死の重傷を負った。警察からカミーユに電話がかかってくる。アンヌの携帯の連絡先のトップにあったのがカミーユの電話番号だったからだ。カミーユは病院に駆けつけ、アンヌとの関係を誰にも明かすことなく、事件を担当することにする。
しかし強引なうえに秘密裏の捜査活動は上司たちから批判され、事件の担当を外されるどころか、刑事として失格の烙印さえ押されそうになる。
カミーユはいったいどのようにして窮地を脱し、いかに犯罪者たちを追い詰めることができるのか。
3作目。
カミーユ警部シリーズの完結作です。追い詰められたカミーユ警部が、どのように反撃に転じるのかが見どころです。
イギリス推理作家協会賞の2015年度インターナショナル・ダガー賞を受賞。
「カミーユ警部シリーズ」番外編
『わが母なるロージー』(2019年)
<あらすじ>
連続爆破犯の真の目的が明かされたとき、残酷で美しい閉幕が訪れる。パリで爆破事件が発生した。直後、爆破犯は自分であると警察に出頭した青年ジャンは、爆弾はあと6つ仕掛けられていると告げ、金と無罪放免を要求する。
右腕のルイとともに事件を担当することになったカミーユ・ヴェルーヴェン警部は、青年の真の狙いは他にあるとにらむが……。
『その女アレックス』のカミーユ警部が、ファンの熱い声に応えて、富豪刑事ルイ、巨漢の上司ル・グエン、猫のドゥドゥーシュらとともに一度だけの帰還を果たす。『その女アレックス』と『傷だらけのカミーユ』のあいだに挟まる「カミーユ警部シリーズ」第2.5作。
残酷にして意外、壮絶にして美しき終幕まで一気読み必至。
番外編です。
時系列としては、『その女アレックス』と『傷だらけのカミーユ』の間に入るので、そのタイミングで読んでも良いでしょう。
まとめ
それではおさらいします。
ピエール・ルメートル「カミーユ警部シリーズ」の読む順番は以上のようになります。『悲しみのイレーヌ』から読んでくださいね。
重厚なシリーズ作品ですが、基本的には3作で完結。ぜひ読んでみてください。
それでは、良い読書体験を!
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