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日本推理作家協会賞等、数々の賞の候補にあがってきた津原泰水(つはら・やすみ)さん。
■訃報:津原泰水さんは病気のため、2022年10月2日に逝去されました(享年58)。謹んでご冥福をお祈りします。このブログでは、津原さんの関連書籍等が刊行されましたら今後も発信していきます。
そんな津原泰水さんの新刊情報をまとめました。
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
津原泰水の単行本新刊情報
1.『羅刹国通信』(2024/4/30発売)
最新刊
東京創元社
<あらすじ>
叔父を殺したことは固く秘しておくべきだった。自殺するなんてと母が泣き続けるものだから、本当はわたしが崖から突き落としたのだとわかれば、すこしは気が楽になるかと思ったのだ。
震災で妻を失いPTSDに苦しむ叔父との同居に疲弊する家族のために、小学六年生の左右田理恵(そうだりえ)は叔父を殺した。
その四年後、理恵は奇妙な夢を見るようになる。荒れ果てた灼熱の地で岩蔭と食糧を求める「鬼」の集団。かれらは二つの勢力に分かたれ争い殺し合う――その法則を理恵に教えたのは、同じ夢を共有する一人の少年だった。
鬼才の幻視文学の頂点となる幻の傑作、初単行本化。
こちらが単行本の最新刊になります。
2.『夢分けの船』(2023/10/11発売)
河出書房新社
<あらすじ>
四国から東京へ。映画音楽の勉強のため、専門学校へ通うこととなった修文(よしふみ)は、引っ越し先・風月荘704号室にまつわるある噂を聞く。「出るよ、茲(ここ)」――久世花音(くぜかのん)……かつて修文と同じく「音楽」という「夢」を追い続け、ある日、自らの命を絶った3代前の住人の幽霊の話を。
“かのん”が影を落とす部屋から始まる、切なくも美しい青春の物語。
3.『五色の舟』(2023/3/11発売)
河出書房新社
<あらすじ>
企画立案・津原泰水。最高傑作短篇「五色の舟」が奇跡のヴィジュアル化!宇野亞喜良氏が18点の描き下ろし(装画・挿画)、さらにToshiya Kamei氏による英訳(初訳)を対訳で収録。
「ヴィジュアル版 五色の舟」ともいえる本がついに刊行!!
★初回特典として、津原泰水さんの「直筆サイン+創作メモ」カード(複製)付き。
4.『エスカルゴ兄弟』(2016/8/5発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
出版社勤務の柳楽尚登(27)は、社命で足を運んだ吉祥寺の家族経営の立ち飲み屋が、自分の新しい職場だと知り愕然とする。しかも長男で“ぐるぐる”モチーフを偏愛する写真家・雨野秋彦(28)は、店の無謀なリニューアルを推し進めていた。彼の妹・梓の「上手く行くわけないじゃん」という嘲笑、看板娘・剛さんの「来ないで」という請願、そして三重の養殖場で味わう“本物のエスカルゴ”に、青年の律儀な思考は螺旋形を描く。
心の支えは伊勢で出逢ったうどん屋の娘・桜だが、尚登の実家は宿敵、讃岐のうどん屋で―。
5.『ヒッキーヒッキーシェイク』(2016/5/26発売)
幻冬舎
<あらすじ>
ヒキコモリ支援センター代表のカウンセラー竺原丈吉(JJ)は、いつも度の入ったサングラスを掛けて場当たり的に喋る、実に胡散臭い男だった。あるとき彼はネットを介して顧客たちを連携させ、アゲハ・プロジェクトを始動する。「人間創りに参加してほしい。“不気味の谷”を越えたい」。
当惑するヒッキーたちの疑心は、“Jellyfish”を名乗る謎の暗鬼を生み、やがて計画は世間を騒がす事件へと発展していく…。
JJの目的は、金か、カウンセリングか、たんなるヒマ漬しか?そして、ジェリーフィッシュの正体とは―。
文庫版が発売されています。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう。
津原泰水の文庫本新刊情報
1.『たまさか人形堂それから』(2022/7/29発売)
文庫最新刊
東京創元社
<あらすじ>
会社をリストラされて突如無職となった澪は、祖母が遺した小さな人形店を継ぐことにした。人形マニアの青年・冨永と謎多き職人・師村の助けを得て、いまでは人形修復を主軸に店を営んでいる。
貌を粉々に砕かれた持ち主そっくりの人形、旧家に遺された雛人形、チェコの伝説的な人形劇団――名手が人形店を舞台に紡ぐ「日常の謎」!
2.『たまさか人形堂ものがたり』(2022/4/28発売)
東京創元社
<あらすじ>
会社をリストラされて突如無職となった澪は、祖母が遺した小さな人形店を継ぐことにした。人形マニアの青年・冨永と謎多き職人・師村の助けを得て、いまでは人形修復を主軸に店を営んでいる。
貌を粉々に砕かれた持ち主そっくりの人形、旧家に遺された雛人形、チェコの伝説的な人形劇団――名手が人形店を舞台に紡ぐ「日常の謎」!
3.『少年トレチア』(2020/4/16発売)
早川書房
<あらすじ>
1999年初夏、親友が重症を負わされ恋人は行方不明となった大学生・崇は、犯人は都市伝説「トレチア」だという確信を深めていく。かれらが暮らす「緋沼サテライト」を蝕む地盤沈下、不穏な景色をフィルムに収め続ける女、新たなトレチアを自任する小学生……やがて訪れる大崩落は計画団地の底を割り、住民と読者を神話世界の深淵へと導く。
悪いのは誰? 超写実の手法に貫かれた異形のミステリ大作。
2002年の単行本の文庫新装版です。
第56回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『羅刹国通信』(2024/4/30発売)
- 『夢分けの船』(2023/10/11発売)
- 『五色の舟』(2023/3/11発売)
- 『エスカルゴ兄弟』(2016/8/5発売)
- 『ヒッキーヒッキーシェイク』(2016/5/26発売)
■文庫本新刊
- 『たまさか人形堂それから』(2022/6/13発売)
- 『たまさか人形堂ものがたり』(2022/4/28発売)
- 『少年トレチア』(2020/4/16発売)
津原泰水さんの新作がもう読めなくなるのは残念です。関連書籍が刊行されましたら、今後も掲載していきます。
それでは、良い読書体験を。
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