1999年『ぼっけえ、きょうてえ』で第6回日本ホラー小説大賞を受賞した岩井志麻子さん。以降、ホラー小説の書き手として活躍しています。
そんな岩井志麻子さんの単行本と文庫の新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、単行本と文庫の「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
岩井志麻子の単行本新刊情報
1.『煉獄蝶々』(2022/7/27発売)
最新刊
KADOKAWA
<あらすじ>
明治三十八年、岡山。名家・大鹿家に拾われた一人の赤子。保和と名付けられた彼は、大鹿の養子として乳母の春に育てられることに。春の語る残酷な怪異譚を聞きながら、愛憎渦巻く名家で青年となった彼は、この世ならざるものを感じることができた。昭和四年、失踪していた文学の師で放蕩者の作家・金光から保和に帳面が届く。そこには、自ら殺し、そして蘇らせた妻とのおぞましくも妖しい旅行記がつづられていた。
金光の記録に魅せられ、読みこんでいくうちに精神を浸食される保和。日常さえも次第に歪められていく中、彼はことの真相を確かめるべく、金光夫妻が逗留しているという新嘉坡へ向かう。
単行本はこちらが最新刊になります。
2.『小説 エコエコアザラク』(2019/8/6発売)
誠文堂新光社
<あらすじ>
人は恨み辛みが生きる肥やしとなる。我が子への愛より腐臭漂う己の人生を謳歌する。そんな哀れな女に付きまとう、「エコエコアザラク、エコエコザメラク」。黒井ミサがつぶやくそれは、死へと導く呪文か救いの言葉か。
人の臓器の奥深くに潜む業をえぐり出し、読む者の煩悩をも浄化させる、文芸ホラーの第一人者、岩井志麻子が書き下ろす四編。
漫画作品のノベライズです。
3.『嘘と人形』(2017/7/6発売)
太田出版
<あらすじ>
テレビで岩井志麻子を見るたび、私は姉である本間切美を思い出す。生前、姉は芸術家になりたかった。ネットではカルト的な人気があった姉だが、芸術家としては凡庸で素人目でも稚拙とわかる作品は、見る者を不快にさせ不気味で狂気に満ちあふれていた。
そして願いは死をもって成就した。切断された姉の首は、彼女の住んでいたマンションの一室で、子供たちに人気のヒョウのぬいぐるみの首にくるまれて転がっていた。
この猟奇的な殺され方は、なぜかQ国で起きた「ガオちゃん殺人事件」に酷似していた…。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
岩井志麻子の文庫本新刊情報
1.『ふるさとは岡山にありて怖きもの 岩井志麻子怪談掌編集』(2024/8/5発売)
文庫最新刊、掌編集
宝島社
<あらすじ>
マッチングアプリで知り合った女性に「アパートのそばに、ちょっと変わった祠みたいなものがある」と聞かされて会いに行くと――(「ふるさとは岡山にありて怖きもの」)。東洋一の歓楽街、不夜城と呼ばれるこの街は、事件だらけ事故物件だらけ。そんな街ではすれ違う“モノ”が人間かどうかも疑わしく……(「歌舞伎町は燃えているか」)。
書き下ろし32編に傑作掌編を加えた最恐37編!
2.『おんびんたれの禍夢』( 2024/7/25発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
時は明治。岡山から上京したばかりの若き怪奇小説家・光金晴之介は、世界探検家を自称する豪傑・春日野力人の、冒険記のゴーストライターを務めることになる。馬来半島、泰、緬甸、印度。亜細亜中から送られてくる力人の体験談は、おぞましい憎しみと叫び、そして不可解な謎に満ちたものだった。晴之介は同居人の美しい少女・楠子とともに、複雑怪奇な謎を解き明かしていくが――。
忌まわしき故郷の「キバコ」の記憶、海を越え日常を浸食する異界の住民。そして襲い来る、言葉を失うほどの恐怖とは。
『ぼっけえ、きょうてえ』の著者が描く、驚愕のホラーミステリ。
3.『色慾奇譚』(2023/8/23発売)
短編集
ジーウォーク
<あらすじ>
高校時代、教師の愛人として目に焼き付けた女の死に顔ときれいな遺体に心奪われている美術家の女、かって自分を殺した変態男の性器を吸って精気を吸っている女、地下アイドルから企画AV女優、SMの女王様に上り詰めた何者でもなかった女、アダルトプロダクションの女現場マネージャー、幸運だけで人気作家となった女流ポルノ作家……業深い人生のふとした瞬間に立ち現れる快楽と怪異の迷宮を描き出す、九つの官能文藝短編!
4.『岡山女 新装版』(2022/6/10発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
妾として囲われていたタミエは、ある日主人に日本刀で切り付けられ左目と美しい容貌を失った。代償に彼女が手にしたのは、この世ならざる魑魅魍魎と死霊の影を捉える霊能力であった。「霊感女性現る」と評判を呼び、霊媒師として生計を立て始めるタミエ。
やがて彼女の許へは、おぞましい事情を抱えた奇妙な依頼者たちが集まってくるようになり――。
明治の岡山を舞台に、隻眼の女霊媒師の怪異との邂逅を描いた幻妖怪奇小説。
2000年の刊行作品の文庫新装版です。
5.『でえれえ、やっちもねえ』(2021/6/15発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
4つの時代を越えて『ぼっけえ、きょうてえ』の恐怖が令和に蘇る。明治十九年、コレラの大流行で父と母、兄弟を失った貧しい少女ノリ。施設に引き取られた彼女は、そこで出会った少年・小平と結婚の約束をする。
だが、激動の時代の中、生活のため、ノリは娼妓となり、小平は日清戦争に出征することに。ある日、兵役の最中のはずの小平と突然再会し、契りを交わすが、それは小平の姿をした別の「何か」だった。そして生まれた異形の赤子は、その狼のような容貌を利用され、ニセの予言神に祭り上げられる。
しかし、やがて赤子は本当に予言を伝えはじめ、夢とも幻ともつかぬ怪異がノリの周囲に現れだす。(「でえれえ、やっちもねえ」)
妖しく、切なく、恐ろしい。江戸、明治、大正、昭和、4つの時代を舞台に『ぼっけえ、きょうてえ』の恐怖が令和に蘇る。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『煉獄蝶々』(2022/7/27発売)
- 『小説 エコエコアザラク』
(2019/8/6発売) - 『嘘と人形』
(2017/7/6発売)
■文庫本新刊
- 『ふるさとは岡山にありて怖きもの 岩井志麻子怪談掌編集』(2024/8/5発売)
- 『おんびんたれの禍夢』( 2024/7/25発売)
- 『色慾奇譚』(2023/8/23発売)
- 『岡山女 新装版』(2022/6/10発売)
- 『でえれえ、やっちもねえ』(2021/6/15発売)
ここ最近は文庫書き下ろし等が多い岩井志麻子さん。次作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
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