2002年、『水の時計』で第22回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビューした伊与原新(いよはら・しん)さん。直木賞の候補に選ばれたこともあります。
そんな伊与原新さんの新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
伊与原新の単行本新刊情報
1.『藍を継ぐ海』(2024/9/26発売)
最新刊、短編集
文藝春秋
<あらすじ>
数百年先に帰ってくるかもしれない。懐かしい、この浜辺に―ー。徳島の海辺の小さな町で、なんとかウミガメの卵を孵化させ、自分ひとりの力で育てようとする、祖父と二人暮らしの中学生の女の子。
年老いた父親のために隕石を拾った場所を偽ろうとする北海道の身重の女性。
山口の見島で、萩焼に絶妙な色味を出すという伝説の土を探す元カメラマンの男。
長崎の空き家で、膨大な量の謎の岩石やガラス製品を発見した若手公務員。
都会から逃れ移住した奈良の山奥で、ニホンオオカミに「出会った」ウェブデザイナーの女性ーー。
人間の生をはるかに超える時の流れを見据えた、科学だけが気づかせてくれる大切な未来。『月まで三キロ』『八月の銀の雪』の著者による、きらめく全五篇。
こちらが単行本の最新刊になります。
2.『宙わたる教室』(2023/10/20発売)
文藝春秋
<あらすじ>
東京・新宿にある都立高校の定時制。そこにはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。負のスパイラルから抜け出せない21歳の岳人。子ども時代に学校に通えなかったアンジェラ。起立性調節障害で不登校になり、定時制に進学した佳純。中学を出てすぐ東京で集団就職した70代の長嶺。
「もう一度学校に通いたい」という思いのもとに集った生徒たちは、理科教師の藤竹を顧問として科学部を結成し、学会で発表することを目標に、「火星のクレーター」を再現する実験を始める――。
『月まで三キロ』『八月の銀の雪』著者がおくる、今年一番熱い青春科学小説!
3.『オオルリ流星群』(2022/2/18発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
「あのときのメンツ、今みんなこっちにいるみたいだぜ」「まさか、スイ子か? なんでまた?」スイ子こと、山際彗子が秦野市に帰ってきた。手作りで太陽系の果てを観測する天文台を建てるというのだ。28年ぶりの再会を果たした高校時代の同級生・種村久志は、かつての仲間たちと共に、彗子の計画に力を貸すことに。
高校最後の夏、協力して巨大なタペストリーを制作した日々に思いを馳せるが、天文台作りをきっかけに、あの夏に起きたことの真実が明らかになっていく。
それは決して、美しいだけの時間ではなかった。そして久志たちは、屈託多き「いま」を自らの手で変えることができるのか。行き詰まった人生の中で隠された幸せに気付かせてくれる、静かな感動の物語。
文庫版が発売です(下記参照)。
4.『八月の銀の雪』(2020/10/20発売)
短編集
新潮社
<あらすじ>
耳を澄ませていよう。地球の奥底で、大切な何かが静かに降り積もる音に――。不愛想で手際が悪い。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の銀の雪」)。
会社を辞め、一人旅をしていた辰朗は、凧を揚げる初老の男に出会う。その父親が太平洋戦争に従軍した気象技術者だったことを知り……(「十万年の西風」)。
科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇。
第164回直木三十五賞候補作です。
5.『月まで三キロ』(2018/12/21発売)
短編集
新潮社
<あらすじ>
この先に「月に一番近い場所」があるんです――。樹海を目指した男が、そこで見たものは?
「月は一年に三・八センチずつ、地球から離れていってるんですよ」。
死に場所を探してタクシーに乗った男を、運転手は山奥へと誘う。
「実はわたし、一三八億年前に生まれたんだ」。
妻を亡くした男が営む食堂で毎夜定食を頼む女性客が、小学生の娘に語った言葉の真意。科学のきらめきが人の想いを結びつける短篇集。
文庫版が発売です(下記参照)。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
伊与原新の文庫本新刊情報
1.『オオルリ流星群』(2024/6/13発売)
文庫最新刊
KADOKAWA
<あらすじ>
人生の折り返し地点を過ぎ、将来に漠然とした不安を抱える久志は、天文学者になった同級生・慧子の帰郷の知らせを聞く。手作りで天文台を建てるという彼女の計画に、高校3年の夏、ともに巨大タペストリーを作ったメンバーが集まった。ここにいるはずだったあと1人をのぞいて――。仲間が抱えていた切ない秘密を知ったとき、止まっていた青春が再び動き出す。
喪失の痛みとともに明日への一歩を踏み出す、あたたかな再生の物語。
2022年の単行本の文庫版です。
2.『フクロウ准教授の午睡』(2022/7/6発売)
短編集
文藝春秋
<あらすじ>
学長選挙が迫る地方国立大に現れた型破りな准教授・袋井。権謀術数うずまく学内で学長候補のスキャンダルを次々と暴く彼の正体は?
3.『月まで三キロ』(2021/6/24発売)
短編集
新潮社
<あらすじ>
「この先にね、月に一番近い場所があるんですよ」。死に場所を探す男とタクシー運転手の、一夜のドラマを描く表題作。食事会の別れ際、「クリスマスまで持っていて」と渡された黒い傘。不意の出来事に、閉じた心が揺れる「星六花」。真面目な主婦が、一眼レフを手に家出した理由とは(「山を刻む」)等、ままならない人生を、月や雪が温かく照らしだす感涙の傑作六編。
新田次郎文学賞他受賞。
2018年の単行本の文庫版です。
4.『コンタミ 科学汚染』(2020/11/13発売)
講談社
<あらすじ>
大学院生の町村と指導教員の宇賀神は、ニセ科学批判の急先鋒・蓮見教授にある事実を知らされる。深海パワーが、がんを治すというニセ科学商品の開発に、宇賀神が想い続ける研究者・美冬が手を貸した後、消息不明だと。なぜ美冬は怪しいビジネスに加担したのか?
理性と感情が交錯するサイエンス・サスペンス。
2018年の単行本の文庫版です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
■文庫本新刊
- 『オオルリ流星群』(2024/6/13発売)
- 『フクロウ准教授の午睡』(2022/7/6発売)
- 『月まで三キロ』(2021/6/24発売)
- 『コンタミ 科学汚染』(2020/11/13発売)
コンスタントに作品を発表している伊与原新さん。新作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
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