2017年『月の満ち欠け』で第157回直木賞を受賞した佐藤正午さん。
そんな佐藤正午さんの単行本と文庫の新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、単行本と文庫の「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
佐藤正午の単行本新刊情報
1.『冬に子供が生まれる』(2024/1/30発売)
最新刊
小学館
<あらすじ>
その年の七月、丸田君はスマホに奇妙なメッセージを受け取った。現実に起こりうるはずのない言い掛かりのような予言で、彼にはまったく身におぼえがなかった。送信者名は不明、090から始まる電話番号だけが表示されている。彼が目にしたのはこんな一文だった。
今年の冬、彼女はおまえの子供を産む
これは未来の予言。起こりうるはずのない未来の予言。だがこれは、まったく身におぼえのない予言とは言い切れないかもしれない。
これまで三十八年の人生の、どの時代かの場面に、「彼女」と呼ぶにふさわしい人物がいるのかもしれない。そもそも、だれが何の目的でこの予言めいたメッセージを送ってきたのか。
丸田君は、過去の記憶の断片がむこうから迫ってくるのを感じていた──。
単行本はこちらが最新刊になります。
2.『小説家の四季 2007-2015』(2022/12/19発売)
エッセイ
岩波書店
<あらすじ>
「九月に入り、小説を書き続けて、第一稿がけっこうな枚数たまった。いまは、その小説のことしか頭にない」(本書二七九―二八〇頁)。『アンダーリポート』『身の上話』『鳩の撃退法』、そして……。名作が生まれゆく日々のなか、作家は何を思案し、どんな言葉と出逢うのか。
好評連載中の「文芸的身辺雑記」第二期を収録!
3.『小説家の四季 1988-2002』(2022/11/17発売)
エッセイ
岩波書店
<あらすじ>
「同じ時刻に目覚め、小説書きに精を出し、眠る。書いては眠り、起きては書き、書いては眠る。そういう日付も曜日も定かではない毎日をとうぶんの間くり返すことになる」。机の向こうで過ぎゆく季節を、飄々と慈しみ、ユーモアとペーソス溢れる筆致で綴る。
小説の名手による「ライフワーク的エッセイ」、第1期を収録!
4.『月の満ち欠け』(2017/4/6発売)
岩波書店
<あらすじ>
あたしは、月のように死んで、生まれ変わる――この七歳の娘が、いまは亡き我が子? いまは亡き妻? いまは亡き恋人? そうでないなら、はたしてこの子は何者なのか?三人の男と一人の女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく、この数奇なる愛の軌跡。
プロフェッショナルの仕事であると選考委員たちを唸らせた第一五七回直木賞受賞作、待望の文庫化。
第157回直木賞受賞作品です。すでに文庫版が発売されています(下記参照)。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
佐藤正午の文庫本新刊情報
1.『Y』(2024/10/25発売)
文庫最新刊
KADOKAWA
<あらすじ>
秋間文夫のもとに不審な電話がかかってきた。北川健と名乗るその男は、かつて秋間の親友だったと言うが、秋間には心当たりがなかった。読んでほしいものがあると告げられた秋間は、原稿が記録されたフロッピーディスクと、500万の現金を渡される。北川が何度も時間を逆戻りしているという不思議な物語を読むうち、秋間は18年前に起きた井の頭線の事故のことを思い出す――。
直木賞作家が紡ぐ、時間を超えた傑作ミステリ。
1998年刊行作品の文庫新装版です。
2.『つまらないものですが。 エッセイ・コレクションⅢ──1996-2015』(2024/9/18発売)
岩波書店
<あらすじ>
『Y』『ジャンプ』から『鳩の撃退法』まで、数々の傑作を著した壮年期の軽妙にして精巧な“その日暮らし随筆”たち。「作家の口福」「文芸的読書」など、文庫初収録となるエッセイ・書評も十四編収める。
3.『佐世保で考えたこと エッセイ・コレクションⅡ 1991-1995』(2024/8/16発売)
岩波書店
<あらすじ>
深刻な水不足に悩まされる街で、小説家はペンを握り、雨の来る日を想う──。表題作「佐世保で考えたこと」のほか、「ありのすさび」「セカンド・ダウン」など代表的な連載エッセイを収録。
美しい短編小説も五編収める。
4.『かなりいいかげんな略歴 エッセイ・コレクションⅠ──1984-1990』(2024/7/17発売)
岩波書店
<あらすじ>
作家人生を歩み始めたばかりの若者。やがて小説の名手と呼ばれる彼は、その未知なる日々に何を想い、綴ったのか――。デビュー作『永遠の1/2』の受賞記念エッセイである表題作、初の映画化をめぐる顛末記、友人から預かった猫と漱石・谷崎の小説を題材にした「猫と小説家」など、瑞々しくユーモア溢れる初期作品を収録。
5.『彼女について知ることのすべて 新装版』(2024/5/14発売)
光文社
<あらすじ>
“ついでのお使い”で買った宝くじが 女の運命の歯車を狂わせていく―― もしもあなたが当せんしたことをどうしても秘密にしておきたいのなら、だれにも話すべきではありません。(『【その日】から読む本』第二部・第5章)小都市の書店員、古川ミチル。ほんの出来心から不倫相手を追って衝動的に上京するが、無断欠勤を続けるうちに所持金が底を突き始める。逃避行直前、職場の同僚に“ついでのお使い”と頼まれた宝くじを交換したところ1等当選。
それを境にアバンチュールは一転、立て続けに起こる災厄に翻弄されていく。秘密と嘘に追い詰められた末、ミチルを待ち受けていた運命は――。
直木賞作家・佐藤正午の傑作、3か月連続新装版刊行第2弾。
1995年刊行作品の文庫新装版です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『冬に子供が生まれる』(2024/1/30発売)
- 『小説家の四季 2007-2015』(2022/12/19発売)
- 『小説家の四季 1988-2002』(2022/11/17発売)
- 『月の満ち欠け』
(2017/4/6発売)
■文庫本新刊
- 『Y』(2024/10/25発売)
- 『つまらないものですが。 エッセイ・コレクションⅢ──1996-2015』(2024/9/18発売)
- 『佐世保で考えたこと エッセイ・コレクションⅡ 1991-1995』(2024/8/16発売)
- 『かなりいいかげんな略歴 エッセイ・コレクションⅠ──1984-1990』(2024/7/17発売)
- 『彼女について知ることのすべて 新装版』(2024/5/14発売)
ここ数年は寡作の佐藤正午さん。新作が楽しみです。
それでは、良い読書体験を!
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