2003年 、『オイディプス症候群』で第3回本格ミステリ大賞を受賞した笠井潔さん。
そんな笠井潔さんの新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
笠井潔の単行本新刊情報
1.『大量死と探偵小説』(2024/10/23発売)
最新刊、新書
講談社
<あらすじ>
第一次世界大戦における「大量死=匿名の死」への抵抗こそが、死と生の「必然性」への希求としての「探偵小説」を興隆させたのではないか――探偵小説作家にして評論家である笠井潔によって一九九〇年に着想されたこの大胆な仮説は、「探偵小説=二〇世記小説」論として発表されるやいなや、日本ミステリ界を席巻した。
イギリス・アメリカ・フランス・ドイツ・ロシアおよび日本の時代精神に照らした作者論・作品論により、縦横無尽の史的検証を積み重ねられた「探偵小説=二〇世記小説」の理論大系を、二一世記の来るべきミステリのために、ここに集成。
こちらが単行本の最新刊になります。
小説作品ではありません。
2.『自伝的革命論: 〈68年〉とマルクス主義の臨界』(2024/3/4発売)
言視舎
<あらすじ>
名著『テロルの現象学』前史はじめて系統的に記述される笠井潔の「革命家」時代。〈68年〉精神が切り拓いた地平と「未決の問い」が露出する。
市民社会的に微温化して延命をはかるマルクス主義をまっこうから拒絶する、半世紀前から変わらない圧倒的な思考と理論構築。そして、いままた21世紀の「革命」を問う。
〈68年〉当時にブントや中核派や解放派で活動していた同世代の回想録は目につくが、それ以外の小党派の活動家による類書は少ない。本書の新稿部分は、二〇歳を挟んだ六年間を共労党の党員として生きた者による当時の証言でもある。
小説作品ではありません。
3.『増補新版 テロルの現象学』(2022/12/28発売)
作品社
<あらすじ>
世界内戦と貧困化の時代に、暴力(テロ)を根源的に考える。1972年連合赤軍事件の衝撃から半世紀。産業労働者の階級脱落(デクラセ)化による経済的貧困やアイデンティティ危機による暴力、頻発する無動機大量殺傷。そして山上徹也による安倍晋三銃撃事件。
いま世界は、剥き出しの暴力の時代を迎えている。この時代に生まれた我々が読むべき必読の一冊。
小説作品ではありません。
4.『煉獄の時』(2022/9/26発売)
文藝春秋
<あらすじ>
著名哲学者の手紙の盗難と、川船で発見された全裸の首なし屍体、そして39年前のトランク詰め首なし屍体。3つの事件を駆は追う。
5.『新・戦争論「世界内戦」の時代』(2022/9/22発売)
言視舎
<あらすじ>
なぜロシア・プーチンは「国際社会」に従わないのか?鍵は21世紀型新・戦争概念「世界内戦」にある。これは、19世紀までの「国民戦争」、20世紀の「世界戦争」とは違う概念で、ウクライナ-ロシアの戦争、中国の大国主義は、この概念ぬきには理解できない。
「例外社会」論で、この事態を10年前から予見していた論客が、「世界内戦」とともに世界規模で進む「没落する中流」とその事件、戦後日本社会の欺瞞、空洞化を指摘する。
21世紀の「本土決戦」、「世界国家なき世界」へ向かう具体的道筋とは?
小説作品ではありません。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
笠井潔の文庫本新刊情報
1.『オイディプス症候群』(2022/11/30発売)
文庫最新刊
東京創元社
<あらすじ>
謎の病に罹患したウイルス学者フランソワから預かった資料を、ナディア・モガールと矢吹駆は、フランソワの師マドック博士に届けるべくエーゲ海のミノタウロス島に渡る。島の館には十人の男女が滞在することになるが、嵐で島は孤立、ギリシア神話をなぞるように装飾された客の死体が次々に発見される!
奇怪な連続殺人の真相は? シリーズ中の白眉。第3回本格ミステリ大賞受賞作。
2002年の単行本の文庫新装版です。
2.『転生の魔 私立探偵飛鳥井の事件簿』(2022/2/15発売)
講談社
<あらすじ>
43年前、二重密室から消えた幻の女が、当時とまったく同じ容姿のまま、国会前でデモをする群衆の中にいた?謎の女「ジン」の捜索依頼を受けた私立探偵飛鳥井は過去の消失事件の関係者を探るうちに、現代日本の病巣と密接につながった忌まわしき犯罪の存在に気づく。
本格ミステリ+ハードボイルド+社会問題がクロスする「本格私立探偵小説」の傑作巨編!
私立探偵飛鳥井シリーズ、待望の復活!!
2017年の単行本の文庫版です。
3.『黄昏の館』(2020/3/19発売)
東京創元社
<あらすじ>
小説『昏い天使』で新人賞を受賞したフランス帰りの青年作家・宗像冬樹は、自ら予告した第二作『黄昏の館』を書きあぐね酒に溺れていた。担当編集者は彼が幼い日に母親と一夏を過ごした山奥の豪壮な石造りの洋館“黄昏の館”を探し出すよう進言する。
少年時代のこの世ならぬ体験をたどるために。母からはすべてを忘れるよう厳命されていたのだが。
知性派・笠井潔の幻想洋館綺譚。
1989年の単行本の文庫新装版です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『大量死と探偵小説』(2024/10/23発売)
- 『自伝的革命論: 〈68年〉とマルクス主義の臨界』(2024/3/4発売)
- 『増補新版 テロルの現象学』(2022/12/28発売)
- 『煉獄の時』(2022/9/26発売)
- 『新・戦争論「世界内戦」の時代』(2022/9/22発売)
■文庫本新刊
- 『オイディプス症候群』(2022/11/30発売)
- 『転生の魔 私立探偵飛鳥井の事件簿』(2022/2/15発売)
- 『黄昏の館』(2020/3/19発売)
かなりスローペースに作品を発表している笠井潔さん。次作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
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