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2010年、『孤鷹の天』でデビューした澤田瞳子(さわだ・とうこ)さん。何度も直木賞の候補に挙がり、2021年に『星落ちて、なお』で第165回直木賞を受賞しました。
そんな澤田瞳子さんの新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
澤田瞳子の単行本新刊情報
1.『孤城 春たり』(2024/11/29発売)
最新刊
徳間書店
<あらすじ>
備中松山藩(現・岡山県高梁市)にて藩校・有終館の学頭(校長)を務めるかたわら私塾「牛麓舎」を開き、弟子たちの指導に当たっていた陽明学者・山田方谷は、借財10万両を抱える藩の財政を司る元締役とその補佐役である吟味役の兼務を命じられる。倹約令、殖産興業、藩札刷新などの改革により、備中松山藩はわずか7年で借財を返済、さらに10万両の蓄財を作るまでになった。だが幕末の激動の波は地方の小藩にも押し寄せる。尊皇攘夷の声が高まるなか、藩主・板倉勝静が老中筆頭だったことから、朝敵として備中松山藩に追討令が出され……。
時代の波に揉まれながら懸命に生きる人びとを描いた、直木賞作家初の幕末群像劇。
こちらが単行本の最新刊になります。
2.『赫夜』(2024/7/24発売)
光文社
<あらすじ>
延暦十九年。駿河国司の家人・鷹取は、軍馬を養う官牧で己の境遇を嘆く日々を送っている。ある日、近くの市に出かけていた鷹取は、富士ノ御山から黒煙が噴き上がるのを目撃し、降り注ぐ焼灰にまみれて意識を失う。一方、近隣の郷人や足柄山の遊女などの避難民を受け入れた牧は、混沌とする。灰に埋もれた郷では盗難騒ぎが起こり、不安、怒り、絶望がはびこるなか、京から坂上田村麻呂による蝦夷征討のための武具作りを命じられる。地方の不遇に歯噛みする鷹取は――
平安時代、富士山延暦噴火。大災害に遭った人々の苦悩と奮闘の日々を描く、歴史パニック長編。
3.『のち更に咲く』(2024/2/15発売)
新潮社
<あらすじ>
藤原道長の栄華を転覆させようと都を暗躍する盗賊たち。道長邸で働く女房・小紅は、盗賊の首魁が死んだはずの兄だとの噂を知り、探索を始める。その過程で、権力を巡る暗闘と、それに翻弄される者たちの恨みを知った小紅は、やがて王朝を脅かす秘密へと辿り着き――
紫式部、和泉式部も巻き込んで爛漫と咲き誇る平安ロマン、艶やかに開幕。
4.『月ぞ流るる』(2023/11/21発売)
エッセイ
文藝春秋
<あらすじ>
日本初の女性による女性のための歴史物語『栄花物語』の作者である朝児(赤染衛門)からみた宮廷はどんな姿をしていたのか?宮中きっての和歌の名手と言われる朝児(あさこ)は夫を亡くしたばかり。五十も半ばを過ぎて夫の菩提を弔いながら余生を過ごそうとしていたが、ひょんなことから三条天皇の中宮妍子の女房として再び宮仕えをすることになる。
宮中では政権を掌握した藤原道長と、あくまで親政を目指す三条天皇との間には緊張が入っていた。道長の娘の妍子が、将来天皇となるべき男児を出産することが、二人の関係に調和をもたらす道だった。しかし、女児が生まれたことで、道長は三条天皇の排除を推し進めていくことになる。
朝児は、目の前で繰り広げられるきらびやかながらも残酷な政争に心を痛める。なぜ人は栄華を目指すのか。いま自身が目にしていることを歴史として書き記すことが自らの役目ではないのか。そこで描かれるのは歴史の勝者ばかりではない。悲しみと苦しみのなかで敗れ去った者の姿を描かねばならない。その思いの中で朝児は筆を取る。
5.『天神さんが晴れなら』(2023/4/28発売)
エッセイ
徳間書店
<あらすじ>
『京都はんなり暮し』から15年ぶり、作家デビュー後は初となる澤田瞳子氏のエッセイ集。生まれ育ち、今も暮らす京都。食を楽しみ、旅に心惹かれ、美術・芸術を愛し、遊休の歴史に思いを馳せる。そして、それらすべてのことが物語を紡ぐ糧となる。
「知らないことを知るのが大好き」という著者が出会ったさまざまな出来事をウィット溢れる文章で描く。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
澤田瞳子の文庫本新刊情報
1.『輝山』(2024/9/10発売)
文庫最新刊
徳間書店
<あらすじ>
あの山は命の輝きを永遠に宿し続けるいのちの山――江戸後期、弘化年間。石見国大森銀山に赴き、大森代官所の中間として働く金吾は、江戸から代官・岩田鍬三郎の身辺を探る密命を帯びていた。
間歩で鉱石を採掘し、気絶に罹り若くして命を落とす掘子、重い荷を運び母と妹を養う手子の少年、石を選別するユリ女――
銀山で懸命に働く人びとの姿に心動かされる金吾。さらに彼らを慈悲深く見守る岩田を見て、金吾は己の命に疑問を抱く……。
2021年の単行本の文庫化作品です。
2.『星落ちて、なお』(2024/4/9発売)
文藝春秋
<あらすじ>
画鬼・河鍋暁斎の娘・とよ(暁翠)。五歳から絵筆を握り、文明開化の荒波の中、父の画風を守り続けた。
不器用かつ誠実な生涯を描く。
2021年の単行本の文庫化作品です。
3.『駆け入りの寺』(2023/6/7発売)
短編集
文藝春秋
<あらすじ>
平穏で優雅に暮らす尼たちの元へ、ある日飛び込んできたのは「助けてほしい」と叫ぶ若い娘……。雅やかで心に染み入る連作時代小説。
2020年の単行本の文庫化作品です。
4.『稚児桜 能楽ものがたり』(2023/3/22発売)
短編集
KADOKAWA
<あらすじ>
清水寺の稚児としてたくましく生きる花月。ある日、自分を売り飛ばした父親が突然面会に現れて……(表題作「稚児桜」より)
能楽から生まれた珠玉の8篇を収録。直木賞作家が贈る切なく美しい物語。
2019年の単行本の文庫化作品です。
5.『月人壮士』(2022/12/21発売)
中央公論新社
<あらすじ>
756年、東大寺大仏を建立した首(聖武)太上天皇が崩御。道祖王を皇太子にとの遺詔が残されるも、その言に疑いを持つ者がいた。中臣継麻呂と道鏡は、密かに亡き先帝の真意を探ることになるが、ゆかりの人々が語り出したのは、母君との尋常ならざる関係や隔たった夫婦のありよう、御仏への傾倒など、死してなお謎多きふるまいや孤独に沈む横顔ばかりで――。
国のおおもとを揺るがす天皇家と藤原家の相克を背景に、聖武天皇の真実をあぶり出す!
2019年の単行本の文庫化作品です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『孤城 春たり』(2024/11/29発売)
- 『赫夜』(2024/7/24発売)
- 『のち更に咲く』(2024/2/15発売)
- 『月ぞ流るる』(2023/11/21発売)
- 『天神さんが晴れなら』(2023/4/28発売)
■文庫本新刊
- 『輝山』(2024/9/10発売)
- 『星落ちて、なお』(2024/4/9発売)
- 『駆け入りの寺』(2023/6/7発売)
- 『稚児桜 能楽ものがたり』(2023/3/22発売)
- 『月人壮士』(2022/12/21発売)
コンスタントに作品を発表している澤田瞳子さん。次作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
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