2014年、『恋歌(れんか)』で第150回直木賞を受賞した朝井まかてさん。
そんな朝井まかてさんの新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
朝井まかての単行本新刊情報
1.『青姫』(2024/9/27発売)
最新刊
徳間書店
<あらすじ>
武士と悶着を起こして村を出奔した若者・杜宇が迷い込んだのは、不思議な地。自由経済で成り立ち、誰の支配も受けない「青姫」の郷だった。頭領・満姫のもと、生死を分つ選択さえも籤で決められる。それが天意だからだが、満姫はとんでもない気まま娘、口も意地も悪い。杜宇は命拾いするも米作りを命じられ、田を墾くことから始めねばならなくなった。
生きるために「農」の芸を磨き、民にも馴染んでゆくが、郷には秘密の井戸がある。そしてある日、若い武士が現れた――
「米を作れ! わらわは姫飯が食べたい」
こちらが単行本の最新刊になります。
2.『秘密の花園』(2024/1/26発売)
日経BP
<あらすじ>
大名の家臣の家に生まれるも何一つままならず、彷徨い続けた青年時代。放浪の末、当代一の戯作者・山東京伝の門をたたき、蔦屋重三郎の店に奉公して戯作の道に踏み出す。葛飾北斎らとの交誼を経て、馬琴はやがて江戸随一の戯作者となりおおせるのだが……妻はヒステリー、愛する息子は柔弱、『南総里見八犬伝』に着手するも板元とはトラブル続き。それでも馬琴は、武家である滝沢家再興の夢を捨てず、締切に追われながら家計簿をつけ、息子とともに庭の花園で草花を丹精する。
狷介で知られた馬琴の素顔、けなげな哀歓が鮮やかに蘇る。苦難の末、大戯作者が辿り着いた花園とは?
3.『朝星夜星』(2023/2/14発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
幕末から維新、明治と激動の時代の外交を料理で支えた男がいた――長崎生まれの料理人・草野丈吉で、店の名は「自由亭」。本書は、日本初の洋食屋を長崎で開き、大阪に進出してレストラン&ホテルを開業、近代大阪の発展に貢献した丈吉を、妻ゆきの視点から描いた歴史小説。貧しい農家に生まれた丈吉は、18歳で出島の仲買人に雇われ、ボーイ、洗濯係、コック見習いになる。
そして21歳のときにオランダ総領事の専属料理人になり、3年後に結婚。夫婦で日本初の西洋料理店をオープンさせた。店には、陸奥宗光、五代友厚、後藤象二郎、岩崎弥太郎といった綺羅星のごとき男たちがやって来る。
明治の世になり、大阪へ移った丈吉は、明治天皇が出席するなど重要な式典で饗応料理を提供するまでになるのだが……。夫婦で困難を乗り越え、夢をつかみ取る姿を活き活きと描いた傑作長編。
4.『鎌倉残影 歴史小説アンソロジー』(2022/11/2発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
戦乱、陰謀、そして悲恋。鎌倉殿の時代を鮮やかに描きあげる競作集!2022年の大河ドラマで描かれた、いくつもの野望と愛が交差する鎌倉時代。そんな武士の世への転換点を駆け抜けた人々――源頼朝、北条政子、後鳥羽上皇、和田義盛、そして北条義時。
歴史小説の名手たちが彼らの面影を丹念に描き上げた珠玉の小説集!
義時の恋が、政子の激情が、鎌倉の光景をありありと蘇らせる。
5.『ボタニカ』(2022/1/13発売)
祥伝社
<あらすじ>
「おまんの、まことの名ぁを知りたい」明治初期の土佐・佐川の山中に、草花に話しかける少年がいた。名は牧野富太郎。小学校中退ながらも独学で植物研究に没頭した富太郎は、「日本人の手で、日本の植物相(フロラ)を明らかにする」ことを志し、上京。
東京大学理学部植物学教室に出入りを許されて、新種の発見、研究雑誌の刊行など目覚ましい成果を上げるも、突如として大学を出入り禁止に。
私財を惜しみなく注ぎ込んで研究を継続するが、気がつけば莫大な借金に身動きが取れなくなっていた……。
貧苦にめげず、恋女房を支えに、不屈の魂で知の種(ボタニカ)を究め続けた稀代の植物学者を描く、感動の長編小説。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
朝井まかての文庫本新刊情報
1.『白光』(2024/3/6発売)
文庫最新刊
文藝春秋
<あらすじ>
明治13年にロシアに留学しイコンを学ぶ。一途さゆえ周囲と衝突し芸術と信仰のはざまでもがきながら生きた女性を描く感動長編。
2021年の単行本の文庫版です。
2.『類』(2023/7/21発売)
集英社
<あらすじ>
明治44年、文豪・森鴎外の末子として誕生した類。優しい父と美しい母志げ、姉の茉莉、杏奴と千駄木の大きな屋敷で何不自由なく暮らしていた。大正11年に父が亡くなり、生活は一変。大きな喪失を抱えながら、自らの道を模索する類は、杏奴とともに画業を志しパリへ遊学。帰国後に母を看取り、やがて、画家・安宅安五郎の娘と結婚。明るい未来が開けるはずが、戦争によって財産が失われ困窮していく――。
昭和26年、心機一転を図り東京・千駄木で書店を開業。忙しない日々のなか、身を削り挑んだ文筆の道で才能を認められていくが……。
明治、大正、昭和、平成。時代の荒波に大きく揺さぶられながら、自らの生と格闘し続けた生涯が鮮やかによみがえる圧巻の長編小説。
文庫版には、二〇二三年一月二十一日、森鷗外記念館(島根県津和野町)の鷗外生誕記念講演会で著者がおこなった講演の内容を書き起こした「鷗外夫人の恋」を収録。
2020年の単行本の文庫版です。
3.『輪舞曲』(2023/3/29発売)
新潮社
<あらすじ>
私、四十になったら死ぬの。松井須磨子の後を継ぐと目された女優、伊澤蘭奢が口癖の通り早逝した。そして集まった四人の男。愛人兼パトロンである実業家の内藤、蘭奢が人妻だった頃からの恋人、徳川夢声、サロンに出入りする帝大生の福田、そして生き別れの息子、佐喜雄。彼らそれぞれが見た蘭奢の姿が、一人の女の像を結び始める――。
男たちを幻惑しながらもひとすじに生きたある女優の肖像。
2019年の単行本の文庫版です。
4.『グッドバイ』(2022/10/7発売)
朝日新聞出版
<あらすじ>
菜種油を扱う長崎の大店・大浦屋を継いだ希以(けい)26歳。幕末の黒船騒ぎで世情騒がしい折、じり貧になる前に新たな商売を考える希以に、古いしきたりを重んじる番頭の弥右衛門はいい顔をしない。やがて店は火事で焼け落ち、父は出奔、迎えた婿も気に入らず、いつしか独りで大浦屋を支えることを誓う。幼い頃に亡くなった祖父から聞いた言葉、「海はこの世界のどこにでもつながっとるばい。昔は自在に交易できたばい。才覚さえあれば、異人とでも好いたように渡りあえた」が幾たびもも胸に甦る。
たまたま通詞・品川藤十郎と阿蘭陀人の船乗り・テキストルと知り合い、茶葉が英吉利では不足しているという話を聞き、ここぞと日本の茶葉を売り込む。待ちに待って3年後、英吉利商人のオルトが現れ、遂にお希以は旧弊なしがらみを打破し、世界を相手にするのだ――。
成功と落胆を繰り返しつつ、希以――大浦慶が経たいくつもの出会いと別れ。彼女が目指したもの、手に入れたもの、失ったものとはいったい何だったのか。円熟の名手が描く傑作評伝。
2019年の単行本の文庫版です。
5.『落花狼藉』(2022/8/4発売)
双葉社
<あらすじ>
戦国の気風が残る江戸時代初期。徳川幕府公認の傾城町・吉原が誕生した。吉原一の大見世・西田屋の女将の花仍は、自身の店は二の次で町のために奔走する夫・甚右衛門を支えながら、遊女たちの世話を焼き、町に降りかかる奉行所からの難題に対峙していくが……。
花仍の一生を通して、日本一の遊郭を築き上げる姿を描く長編小説。
2019年の単行本の文庫版です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『青姫』(2024/9/27発売)
- 『秘密の花園』(2024/1/26発売)
- 『朝星夜星』(2023/2/14発売)
- 『鎌倉残影 歴史小説アンソロジー』(2022/11/2発売)
- 『ボタニカ』(2022/1/13発売)
コンスタントに作品を発表している朝井まかてさん。次作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
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