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直木賞作家で怪異や妖怪、不可思議を題材としたミステリーを発表し続けている京極夏彦さん。
そんな京極夏彦さんの単行本と文庫の新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、単行本と文庫の「1.」に記載します
京極夏彦の単行本新刊情報
1.『嗤う伊右衛門』(2024/10/21発売)
最新刊
中央公論新社
<あらすじ>
幽晦との境界が――破れている。
内部の薄明が昏黒に洩れている。
ならばそこから夜が染みて来る。生まれてこのかた笑ったこともない生真面目な浪人、伊右衛門。疱瘡を病み顔崩れても凛として正しさを失わない女、岩――
四谷怪談を江戸の闇に花開く極限の愛の物語へと昇華させた第25回泉鏡花文学賞受賞作。「巷説百物語」シリーズ・御行の又市の物語はここから始まった。
〈解説〉高田衛
〈対談〉高田衛×京極夏彦「生きている怪談」
単行本はこちらが最新刊です。
1997年刊行作品の新装版です。
2.『病葉草紙』(2024/8/7発売)
短編集
文藝春秋
<あらすじ>
人の心は分かりませんが、 それは虫ですね――。ときは江戸の中頃、薬種問屋の隠居の子として生まれた藤介は、父が建てた長屋を差配しながら茫洋と暮らしていた。八丁堀にほど近い長屋は治安も悪くなく、店子たちの身持ちも悪くない。ただ、店子の一人、久瀬棠庵は働くどころか家から出ない。年がら年中、夏でも冬でも、ずっと引き籠もっている。
「居るかい」
藤介がたびたび棠庵のもとを訪れるのは、生きてるかどうか確かめるため。そして、長屋のまわりで起こった奇怪な出来事について話すためだった。
祖父の死骸のそばで「私が殺した」と繰り返す孫娘(「馬癇」)、急に妻に近づかなくなり、日に日に衰えていく左官職人(「気癪」)、高級料亭で酒宴を催したあと死んだ四人の男(「脾臓虫」)、子を産めなくなる鍼を打たねば死ぬと言われた武家の娘(「鬼胎」)……
「虫のせいですね」
棠庵の「診断」で事態は動き出す。「前巷説百物語」に登場する本草学者・久瀬棠庵の若き日を切り取る連作奇譚集。
3.『狐花 葉不見冥府路行』(2024/7/26発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
中禅寺洲齋、幽霊騒動に挑む。歌舞伎舞台のために書き下ろされた長編小説!時は江戸。作事奉行・上月監物の屋敷の奥女中・お葉は、度々現れる男に畏れ慄き、死病に憑かれたように伏せっていた。彼岸花を深紅に染め付けた着物を纏い、身も凍るほど美しい顔のその男・萩之介は、”この世に居るはずのない男”だった――。
この騒動を知った監物は、過去の悪事と何か関りがあるのではと警戒する。いくつもの謎をはらむ幽霊事件を解き明かすべく、”憑き物落とし”を行う武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋が監物の屋敷に招かれる。
謎に秘された哀しき真実とは?
歌舞伎の舞台化のために書き下ろされた、長編ミステリ。
4.『了巷説百物語』(2024/6/19発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
下総国に暮らす狐狩りの名人・稲荷藤兵衛には、裏の渡世がある。凡ての嘘を見破り旧悪醜聞を暴き出すことから〈洞観屋〉と呼ばれていた。ある日、藤兵衛に依頼が持ち込まれる。老中首座・水野忠邦による大改革を妨害する者ども炙り出してくれというのだ。
敵は、妖物を操り衆生を惑わし、人心を恣にする者たち――。
依頼を引き受け江戸に出た藤兵衛は、化け物遣い一味と遭遇する。やがて武蔵晴明神社の陰陽師・中禪寺洲齋と出会い、とある商家の憑き物落としに立ち会うこととなるが――。
5.『鵼の碑』(2023/9/14発売)
講談社
<あらすじ>
百鬼夜行シリーズ17年ぶりの新作長編がついに!殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。消えた三つの他殺体を追う刑事。妖光に翻弄される学僧。失踪者を追い求める探偵。死者の声を聞くために訪れた女。そして見え隠れする公安の影。
発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。
単行本と新書版が同日発売です。
文庫版が発売です(下記参照)。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
京極夏彦の文庫本新刊情報
1.『文庫版 鵼の碑』(2024/9/13発売)
文庫最新刊
講談社
<あらすじ>
百鬼夜行シリーズ新作長編!殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。
消えた三つの他殺体を追う刑事。
妖光に翻弄される学僧。
失踪者を追い求める探偵。
死者の声を聞くために訪れた女。
そして見え隠れする公安の影。発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。
2023年の刊行作品の文庫版です。
2.『遠巷説百物語』(2023/2/24発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
盛岡藩筆頭家老にして遠野南部家当主の密命を受けた宇夫方祥五郎は、巷に流れる噂話を調べていた。郷が活気づく一方で、市場に流れる銭が不足し困窮する藩の財政に、祥五郎は言い知れぬ不安を感じる。ある日、世事に通じる乙蔵から奇異な話を聞かされた。菓子司山田屋から出て行った座敷童衆、夕暮れ時に現れる目鼻のない花嫁姿の女、そして他所から流れて迷家に棲みついた仲蔵という男。祥五郎のもとに舞い込む街談巷説、その真偽は――。
ハナシは、やがて物語になる。どんどはれ。〈巷説百物語〉シリーズの集大成!
2021年の刊行作品の文庫版です。
3.『地獄の楽しみ方』(2022/3/15発売)
エッセイ
講談社
<あらすじ>
「今の十代の皆さんは、私が十代だった頃に比べても、はるかに優秀です。しかし、大人になった皆さんを待ち受けているのは地獄のような現実です。それはいつの時代も変わりありません。地獄を楽しむためのヒントを、もう地獄に堕ちている先輩が、少しだけお教えします」(京極夏彦)「あなたの世界」は、言葉ひとつで変わってしまいます。SNS炎上、対人トラブル――すべては「言葉」の行き違い。語彙を増やして使いこなすわざを身につければ、楽しい人生を送ることができます。
地獄のようなこの世を生き抜くための「言葉」徹底講座。大人前夜のきみたちへ。学校では教えてくれない本物の知恵を伝える白熱授業。
2019年の刊行作品の文庫版です。
4.『虚談』(2021/10/21発売)
短編集
KADOKAWA
<あらすじ>
ああ。取り返しがつかない――。現実と虚構をめぐる謎(ミステリー)!小説家の「僕」は、人からよく相談を受ける。ある同窓生は「13歳のときに死んだ妹が、年老い、中学の制服を着て現れた」と語った。だが僕の記憶と奇妙な食い違いがあり――。
常識を覆す全9篇の連作集。
2018年の刊行作品の文庫版です。
5.『文庫版 ヒトごろし』(2020/9/27発売)
新潮社
<あらすじ>
殺す。殺す殺す。ころしてやる――。新選組の闇に切り込む禁断の異聞! 人々に鬼と恐れられた新選組の副長・土方歳三。幼き日、目にしたある光景がその後の運命を大きく狂わせる。
胸に蠢く黒い衝動に駆られ、人でなしとして生きる道の先には? 激動の幕末で暗躍し、血に塗れた最凶の男が今蘇る。
京極夏彦史上、衝撃度No.1! 大ボリュームで贈る、圧巻の本格歴史小説の誕生。
2018年の刊行作品の文庫版です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『嗤う伊右衛門』(2024/10/21発売)
- 『病葉草紙』(2024/8/7発売)
- 『狐花 葉不見冥府路行』(2024/7/26発売)
- 『了巷説百物語』(2024/6/19発売)
- 『鵼の碑』(2023/9/14発売)
■文庫本新刊
- 『文庫版 鵼の碑』(2024/9/13発売)
- 『遠巷説百物語』(2023/2/24発売)
- 『地獄の楽しみ方』(2022/3/15発売)
- 『虚談』(2021/10/21発売)
- 『文庫版 ヒトごろし』
(2020/9/27発売)
多くの著作を発表している京極夏彦さんですが、ここ数年長編の単行本は寡作となっています。
もっともっと新しい物語を読みたいですね!
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