1981年、大学在学中に「星新一ショートショート・コンテスト」優秀作を受賞した太田忠司さん。著作は100作を超える、本格ミステリ作家の先駆者的な存在です。
そんな太田忠司さんの単行本と文庫の新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、単行本と文庫の「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
太田忠司の単行本新刊情報
1.『レッドクラブ・マーダーミステリー』(2024/12/18発売)
最新刊
星海社
<あらすじ>
元スコットランドヤードの特殊事件捜査担当官の私立探偵、元一流コンサルティングカンパニーVPのデータ分析探偵、フランスの詩人探偵、カナダ文学史を講じる大学教授探偵、元ボクシングチャンピオンの探偵、一四歳の天才探偵少女ーー華麗なる名探偵たちを孤島に呼び寄せた館の主は、ミステリ愛好家にして名探偵の「パトロン」を趣味とする奇妙な大富豪とその家族。そして彼らを襲ったのは、「あまりにも古典的すぎる」殺人だったーー
この〈館〉に仕掛けられた驚愕の〈罠〉に、あなたもたやすく騙される。
単行本はこちらが最新刊になります。
2.『名探偵犬コースケ(2) 怪盗スカルの正体』(2024/12/9発売)
朝日新聞出版
<あらすじ>
中学1年生の桜山凱斗が、相棒の飼い犬・コースケと伏城市(ふしぎし)に現れた「怪盗スカル」を捕まえようと奮闘する。赤い帽子にまつわる怪事件、黒板に書かれた謎の暗号。さまざまな謎を追い続ける凱斗とコースケの前に怪盗スカルが現れる。その正体とは?
3.『読んだら最後、小説を書かないではいられなくなる本』(2024/8/28発売)
新書
星海社
<あらすじ>
小説を、いきなり、書きはじめよう!ーー「単語の組み合わせ」という最小単位からアイディアを生み出し、ショートショートから短編・長編にいたる小説のつくり方の全てが本書には詰まっている。
初心者のつまずきがちなポイントを解きほぐし、「小説を書くこと」の骨格を明らかにする本書は、会社員時代に小説家デビューを果たしてハードな勤務後にも執筆し続けた経験を持ち、2024年現在で総作品数110作を世に送り出した小説家・太田忠司にしか書くことのできない、確かな経験に裏付けられたロジカルかつ骨太な手引き書にして、小説論であり、小説を書きたいという「うずうず」が止まらなくなる誘惑の書である。
4.『名探偵犬コースケ1 消えた女神像』(2023/12/7発売)
朝日新聞出版
<あらすじ>
日常に刺激を与える「ナゾノベル」シリーズの第7弾。中学1年生の桜山凱斗と、飼い犬のコースケが、伏城町に起きる怪事件に挑んでいく。
文章にちりばめられた手がかりから謎を解く、本格ナゾトキ推理小説。
5.『鬼哭洞事件』(2021/10/29発売)
東京創元社
<あらすじ>
夏の暑い盛りのある日、私立探偵・野上英太郎の事務所を佐方康之と名乗る依頼人が訪れた。彼は27年前に家を出ていった母親と妹を、父に内密で探しているという。手掛かりは写真一枚のみだが、野上は調査を引き受ける。だが翌日、康之は死体となって発見された。彼の出身地・鳶笊村へ向かった野上と助手の狩野俊介は、洞窟内にある奇妙な邸に住む、余命幾ばくもない村の実力者と会う。
彼こそは康之の父だった――隣村に伝わる謎の神楽、佐方家の財産をめぐる確執、そして衆人環視下で起きる殺人。
少年探偵・狩野俊介、待望の帰還!
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
太田忠司の文庫本新刊情報
1.『おまえは生きなければならない』(2024/4/11発売)
文庫最新刊
徳間書店
<あらすじ>
中村裕太は、十年前に起きたある事件がきっかけで、引きこもりとなり、37歳になってもユーチューブに動画を投稿するだけの自堕落な生活を送っていた。ふと目にした新聞のインタビュー記事で、後輩同窓生に人気女優の立石セナがいることを知った裕太。彼女はインタビュー記事で中学校時代に熾烈ないじめを受けていたと語り、さらに「校庭の時計台に一晩中縛り付けられる」という、過去に裕太が受けたと同じいじめ体験を告白していた。
ちょうど母校の中学校創立50周年を祝うパーティが行われることになり、立石セナに会える期待感と動画のネタ集めへの興味から裕太は出席する。
残念ながら立石セナはビデオメッセージでの参加で、本人には会えずじまいだったが、出席者に彼女の同級生がおり、その会話から、セナが受けたいじめの犯人3人の名前を知ることができた。はじめは投稿動画のネタ収集程度の興味からではあったが、いじめ実行犯3人のうち2人が最近亡くなっていることがわかる。残る3人目の葛山晴香に取材申し入れメールを送るが、返信をもらった翌朝、衝撃的な知らせを受ける。
裕太は、警察の事情聴取を受けることになり、否応なく事件に巻き込まれていく。自殺として処理されていた、いじめ実行犯の不審死の真相は……
2.『ぐるぐる、和菓子』(2024/3/5発売)
ポプラ社
<あらすじ>
ランチの煮魚を食べながら、その作り方を科学的に検証してしまうほどの理系大学生・涼太。変わり者の彼が出会ったのは、あまりに美しい和菓子だった。そのおいしさにも魅せられた涼太は、大学院に進まず和菓子職人になることを決意して製菓専門学校へ。
個性豊かな仲間とともに和菓子作りにのめり込むが、餡子ひとつとっても一筋縄ではいかず――和菓子の魅力あふれる、温かくて心においしい物語。
2021年の単行本の文庫版です。
3.『道化師の退場』(2023/9/8発売)
祥伝社
<あらすじ>
往年の名優桜崎真吾は、数々の事件を解決し、探偵としても名を馳せていた――。膵臓癌で余命半年の彼を、青年永山櫻登が訪ねる。前年夏、作家来宮萠子が渋谷区松濤の自宅で刺殺された。凶器の指紋により容疑者とされた櫻登の母春佳は、「わたしに責任がある」と言い遺して自殺。
無実を信じる櫻登は、桜崎に真相究明の助けを求めたのだ。だが、追及の先に浮かび上がったものとは!?
2019年の単行本の文庫版です。
4.『名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは引っ張りだこ』(2023/4/14発売)
角川春樹事務所
<あらすじ>
名古屋駅西で長く愛される老舗喫茶店ユトリロ。そこを営む祖父母宅で暮らす医学生の鏡味龍は、自分の将来について悩んでいた。医者が向いているのか、好きな喫茶店を仕事にできるのか……。
そんな龍に人の好さから様々な依頼が舞い込み、ちょっとした違和感から日常の謎を解き明かし、他人の悩みは解決していく……。
龍くんの 明日はどっちだ⁉ 納屋橋饅頭にイタリアンスパゲッティ、名古屋弁での会話も温かい、ご当地グルメミステリー!
5.『遺品博物館』(2023/2/27発売)
東京創元社
<あらすじ>
地元の名士である老医師からいがみ合う遺族への最後の贈り物、過去に起きた殺人の記憶を秘めた細工箱、十歳で命を落とした少年が最後に遺した宝物……老若男女問わず、「死」の後には必ず「遺品」が遺される。そして生前の名声に関係なく、死者が蓄えた物語が込められた遺品を収蔵するのが「遺品博物館」である。学芸員の吉田・T・吉夫が遺品と引き替えに残された者たちにもたらすのは、安寧か崩壊か――
熟練の技巧で抉り出す、死者と生者を繋ぐ八つの謎物語。
2020年の単行本の文庫化作品です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『レッドクラブ・マーダーミステリー』(2024/12/18発売)
- 『名探偵犬コースケ(2) 怪盗スカルの正体』(2024/12/9発売)
- 『読んだら最後、小説を書かないではいられなくなる本』(2024/8/28発売)
- 『名探偵犬コースケ1 消えた女神像』(2023/12/7発売)
- 『鬼哭洞事件』(2021/10/29発売)
■文庫本新刊
- 『おまえは生きなければならない』(2024/4/11発売)
- 『ぐるぐる、和菓子』(2024/3/5発売)
- 『道化師の退場』(2023/9/8発売)
- 『名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは引っ張りだこ』(2023/4/14発売)
- 『遺品博物館』(2023/2/27発売)
精力的に作品を発表している太田忠司さん。次作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
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