2002年、『アラビアの夜の種族』で第55回日本推理作家協会賞、第23回日本SF大賞を受賞した古川日出男さん。直木賞の候補にも選ばれたことがあります。
そんな古川日出男さんの新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
古川日出男の単行本新刊情報
1.『紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」』(2023/11/29発売)
最新刊
新潮社
<あらすじ>
クリスチャン暦なら最初のミレニアムを迎えた少し後、里帰り中の一条天皇の后が臨月を迎えた。その父で朝廷の最高権力者・藤原道長を始め、皆が固唾を飲んで見守る中、后に仕えるわたしはなぜか感傷的(ブルー)で、グルーミィ。そのわけをあなたにお伝えします――
2024年大河ドラマで大注目、世界的文学を書いた当時の最先端女性のすっぴんダイアリーを、現代の「同業者」がリ・リリース!
こちらが単行本の最新刊になります。
2.『の、すべて』(2023/9/28発売)
講談社
<あらすじ>
その怪物が日本を変える。「スサノオ」と呼ばれたカリスマ政治家がテロに遭った。その伝記を制作する芸術家(アーティスト)は、一つの「恋愛」の行方を追って、黄泉の世界へ潜っていく――。〈異形の伝記〉が完成するとき、現代日本の運命が変わる! ポピュリズムの時代に新たな神話を降臨させる、怪物的長篇1001枚。エックスデーからの30年、この国は何を失ったのか? バブル崩壊後に政界入りし、美貌と弁舌で支持を集めた二世政治家・大沢光延は、将来の首相と目されながらテロリストの兇刃にかかる。彼の生涯を伝説化しようとする芸術家・河原真古登が、出発点に見出したのは、一人の巫女との「運命の恋」だった–。
昭和の終焉からコロナ下の令和、幕末日本へ。芸術家からテロリスト、野生の巫女へ。スイングする「語り」が生み出す、予測不能の展開! アニメ版「平家物語」の原作者が、この時代〈の、すべて〉に挑む長篇絵巻。
3.『天音』(2022/11/20発売)
インスクリプト
<あらすじ>
小説家・古川日出男が空白に挑戦した。空白とは、詩。COVID-19状況の閉ざされた日々を脱出し、カリフォルニアへ、イタリアへ。「さあ、歌ってゆこう」の掛け声とともに始まる1007行は、驚くべき滞空の試みとなった。著者初の本格的な詩作品は、天の音を聴きとりつつ歴史と惑星をさまよう。
「天には半島があって/天には大陸があって/天には孤島もあって/その孤島の岬には いろいろな生き物が訪れる/倍音は訪れる?」
ダンテがウェルギリウスにみちびかれたように、宮沢賢治と吉増剛造の詩魂にみちびかれて、作家にまったく新しい創造のフェーズが訪れた。必読の書き下ろし長篇詩!
4.『曼陀羅華X』(2022/3/15発売)
講談社
<あらすじ>
自分たちは、この教えを、国教にするんですよ――サリン事件をモチーフに、現実と虚構が融合する超大作。1995年、地下鉄にサリンが撒かれ、教祖が逮捕される。だが、教団は公判直後に教祖を奪還、後の歴史は軋みながら軌道を変えた。「予言書」としてその筋書きを書いたのは、教団に拉致され姿を消した作家X。
だがそこには、復讐というもう一つのシナリオが埋め込まれていた。魂が共鳴する、当代随一の琵琶法師的現代文学。
5.『ゼロエフ』(2021/3/5発売)
ノンフィクション
講談社
<あらすじ>
被災地を歩き、見て、考えた。あの日から10年、小説家が肉体と思考で挑む初のノンフィクション。福島のシイタケ生産業者の家に生まれ育った著者が初めて出自を語り、18歳であとにした故郷に全身で向き合った。
生者たちに、そして死者たちに取材をするために。中通りと浜通りを縦断した。いつしか360キロを歩き抜いた。報道からこぼれ落ちる現実を目にした。ひたすらに考えた。
時間が経たなければ、出てこない言葉がある。小説家だからこその洞察に基づく震災論にして国家論!
小説ではなくノンフィクション作品になります。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
古川日出男の文庫本新刊情報
1.『女たち三百人の裏切りの書』(2023/11/29発売)
文庫最新刊
新潮社
<あらすじ>
後世の人々よ、本ものの宇治十帖を語ろう、語りましょう――。源氏物語が世に広まって百年あまり。改竄され流布した物語を正すため、紫式部が怨霊となって蘇り、宇治十帖のその真の姿を語り出す。やがて発表された物語は、人々の思惑とともに時代を動かし始め、壮大な女たちの裏切り合いに発展していく――。
噓と欲望渦巻く、全く新しい源氏物語。
2015年の単行本の文庫版です。
2.『平家物語 2』(2023/11/7発売)
河出書房新社
<あらすじ>
ついに源平合戦の火蓋が切られる。橋合戦を皮切りに、福原遷都、富士川の遁走、奈良炎上、そして清盛の死去。木曾には義仲が立つ。
3.『平家物語 1』(2023/10/6発売)
河出書房新社
<あらすじ>
混迷極まる政治、相次ぐ災害、そして戦争へ──。平清盛を中心とする諸行無常のエンターテインメント巨篇、圧倒的な語りで完全新訳。
4.『平家物語 犬王の巻』(2021/12/22発売)
河出書房新社
<あらすじ>
能楽師・犬王と盲目の琵琶法師・友魚(ともな)の友情が最高のエンタメを作り出す!「犬王」として湯浅政明監督により映画化。
2017年の単行本の文庫版です。
5.『あるいは修羅の十億年』(2019/11/20発売)
集英社
<あらすじ>
2026年。五輪後、荒廃が進み移民で溢れる東京。人工心臓を持つ少女・谷崎ウランは、メキシコ人芸術家に卓越した想像力を買われ、東京の“架空の歴史”を創作し始める。
彼女の「神話」は周囲に15年前の“ある記憶”を呼び覚ます。一方、放射能に汚染された被災地「島」から従姉弟同士の二人が上京。十代の三人が出会う時、何が起こるのか。
力強く描かれる驚愕の近未来。そこにあなたは希望の光を見る。
2016年の単行本の文庫版です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」』(2023/11/29発売)
- 『の、すべて』(2023/9/28発売)
- 『天音』(2022/11/20発売)
- 『曼陀羅華X』(2022/3/15発売)
- 『ゼロエフ』(2021/3/5発売)
■文庫本新刊
- 『女たち三百人の裏切りの書』(2023/11/29発売)
- 『平家物語 2』(2023/11/7発売)
- 『平家物語 1』(2023/10/6発売)
- 『平家物語 犬王の巻』(2021/12/7発売)
- 『あるいは修羅の十億年』(2019/11/20発売)
次作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
関連記事
Kindle Unlimitedで限界を超えた読書体験を
「Kindle Unlimited」は、月額980円で12万冊以上が読み放題となるAmazonの電子書籍サービスです。
専用端末は必要なく、無料アプリでPC、スマホ、タブレットで手軽に読めちゃいます。専用端末なしで読めるというのは良いですね。これが大きなメリットです。
1~2冊読めば元が取れますので、ふだんそのくらいの量の本を読んでいる方や、ついつい書籍代が高くなってしまうという方にオススメできるサービスです。
最初の1ヶ月は無料体験できますので、合わなければ退会しても問題ありません。
Kindle Unlimitedで新たな読書体験を!
