2005年に『沖で待つ』で第134回芥川賞を受賞した絲山秋子(いとやま・あきこ)さん。
そんな絲山秋子さんの単行本と文庫の新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、単行本と文庫の「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
絲山秋子の単行本新刊情報
1.『神と黒蟹』(2023/11/13発売)
最新刊
文藝春秋
<あらすじ>
「黒蟹とはまた、微妙ですね」微妙、などと言われてしまう地味な県は全国にたくさんあって、黒蟹県もそのひとつだ。
県のシンボルのようにそびえたつのは黒蟹山、その肩に目立つ北斎が描いた波のようにギザギザの岩は、地元では「黒蟹の鋏」と呼ばれ親しまれている。県庁や裁判所を有し、新幹線も停まる県のビジネス拠点としての役割を担う紫苑市と、かつての中心地で歴史的町並みや重要文化財である黒蟹城を擁する灯籠寺市とは、案の定、昔からの遺恨で仲が悪い。空港と見まごうほどの巨大な敷地を持つショッピングモールの先には延々と荒れ地や牧草地が続き、廃業して解体されてしまって今はもう跡地すらどこだかわからない百貨店に由来する「デパート通り」はいつまで経っても改称されず、同じ姓を持つ住民ばかりの暮らす村がある。
つまり、わたしたち皆に馴染みのある、日本のどこにでもある「微妙」な県なのだ。この土地に生まれ暮らす者、他県から赴任してきた者、地元テレビ出演のために訪れた者、いちどは故郷を捨てるもひっそり戻ってきた者、しばしば降臨する神(ただし、全知全能ならぬ半知半能の)。
そういった様々な者たちのささやかでなんてことないが、ときに少しの神秘を帯びる営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。
単行本はこちらが最新刊になります。
2.『まっとうな人生』(2022/5/19発売)
河出書房新社
<あらすじ>
偶然再会することになった、花ちゃんとなごやん。あの『逃亡くそたわけ』から十数年、家族を持ったふたりが、富山を舞台に駆け回る!
3.『御社のチャラ男』(2020/1/23発売)
講談社
<あらすじ>
社内でひそかにチャラ男と呼ばれる三芳部長。彼のまわりの人びとが彼を語ることで見えてくる、この世界と私たちの「現実」。すべての働くひとに贈る、新世紀最高“会社員”小説。
文庫版が発売です(下記参照)。
4.『絲的ココロエ』(2019/3/5発売)
エッセイ
日本評論社
<あらすじ>
双極性障害Ⅰ型発症から20年。長年この病とどうつきあってきたか、服薬ゼロになった現在からみた心得を綴る貴重なエッセイ。
加齢、発達障害、依存、女性性、ハラスメントなどの話題も。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
絲山秋子の文庫本新刊情報
1.『御社のチャラ男』(2024/1/16発売)
文庫最新刊
講談社
<あらすじ>
ジョルジュ食品はオイル、ビネガーなどの商品を扱う地方の小さな会社だ。社長のコネでやってきた三芳部長は、社内でひそかにチャラ男と呼ばれている。自分には自分がないと悟る三芳と、彼のまわりの人々が彼を語ることで見えてくる、この社会に生きる私たちの現実。
すべての働くひとに贈る傑作“会社員”小説。
2020年刊行作品の文庫版です。
2.『末裔』(2023/9/6発売)
河出書房新社
<あらすじ>
帰宅すると鍵穴が消え、家を締め出された定年間際の公務員・藤井省三。次々訪れる不思議な出来事は彼を鎌倉の亡き伯父宅へ導き……。
2011年刊行作品の文庫新装版です。
3.『ばかもの』(2023/5/9発売)
河出書房新社
<あらすじ>
気ままな大学生ヒデと勝ち気な年上女性、額子。かつての無邪気な恋人たちは、深い喪失と絶望の果てに、静謐な愛の世界に辿り着く。
2008年刊行作品の文庫新装版です。
4.『海の仙人・雉始雊』(2023/2/4発売)
河出書房新社
<あらすじ>
宝くじに当たった河野は会社を辞め敦賀に引っ越した。何もしない静かな日々に役立たずの神様・ファンタジーが訪れ、奇妙な同居が始まった。
芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した傑作に「雉始雊」を増補。
2004年刊行『海の仙人』に『雉始雊』を増補した文庫新装版です。
5.『夢も見ずに眠った。』(2022/11/8発売)
河出書房新社
<あらすじ>
夫の高之を熊谷に残し、札幌へ単身赴任を決めた沙和子。それぞれに孤独と優しさを抱えた二人は、離別を選ぶことになったが……。
2019年刊行作品の文庫版です。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■文庫本新刊
- 『御社のチャラ男』(2024/1/16発売)
- 『末裔』(2023/9/6発売)
- 『ばかもの』(2023/5/9発売)
- 『海の仙人・雉始雊』(2023/2/4発売)
- 『夢も見ずに眠った。』(2022/11/8発売)
コンスタントに作品に作品を発表している絲山秋子さん。次作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
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