2000年に第17回サントリーミステリー大賞読者賞受賞を受賞してデビューした垣根涼介さんは、ハードボイルドや歴史小説を刊行している人気作家です。
そんな垣根涼介さんの単行本と文庫の新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から最大5冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、単行本と文庫の「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
垣根涼介の単行本新刊情報
1.『武田の金、毛利の銀』(2024/7/24発売)
最新刊
KADOKAWA
<あらすじ>
上洛した織田信長に呼び出された明智光秀は、とある任務を下される。数の信奉者である信長は、敵対する大名の財力を把握する必要があった。中でも武田と毛利の資金源である湯之奥金山と石見銀山の見定めは不可欠である。ただし、そのためには敵地の中枢に潜り込み、金銀の産出量を示した台帳を確認しなくてはならない。見つかれば命の保証はない危険な道中である。光秀は盟友の新九郎と愚息を伴って隠密裏に甲州へ向かう。
駿河湾の港・田子の浦にたどり着いた三人は、そこで土屋十兵衛長安と名乗る奇天烈な男に出会い――。
単行本はこちらが最新刊になります。
2.『極楽征夷大将軍』(2023/5/11発売)
朝日新聞出版
<あらすじ>
動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとする。やがて後醍醐天皇から北条家討伐の勅命が下り、一族を挙げて反旗を翻した。
一方、足利家の重臣・高師直は倒幕後、朝廷の世が来たことに愕然とする。後醍醐天皇には、武士に政権を委ねるつもりなどなかったのだ。怒り狂う直義と共に、尊氏を抜きにして新生幕府の樹立を画策し始める。
混迷する時代に、尊氏のような意志を欠いた人間が、何度も失脚の窮地に立たされながらも権力の頂点へと登り詰められたのはなぜか?
幕府の祖でありながら、謎に包まれた初代将軍・足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇。
3.『涅槃』(2021/9/17発売)
朝日新聞出版
<あらすじ>
宇喜多家の存続のためには、どんなことでもする。我が死でさえも、交渉の切り札に使う。世間でいう武士道など、直家にとってはどうでもいい。そんなものは、犬にでも呉れてやる。直家は宇喜多家を再興し、石山城(岡山城)を国内商業の拠点と定める。同時に、近隣の浦上や三村と激しくつばぜり合いをくり返し、彼らの背後にいる巨大勢力の毛利・織田の狭間で、神経を削りながら戦い続ける。
直家の生来の臆病さを良く知る妻のお福。生涯の恩人となった阿部善定。旧縁である黒田満隆と官兵衛の親子。直家が武士に取り立てた商人・小西行長……様々な人との関わりから、直家は世の理(ことわり)に気付いていく。
――人の縁で、世は永劫に回り続けていく。
文庫版が発売です(下記参照)。
4.『信長の原理』(2018/8/31発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
吉法師は母の愛情に恵まれず、いつも独り外で遊んでいた。長じて信長となった彼は、破竹の勢いで織田家の勢力を広げてゆく。だが、信長には幼少期から不思議に思い、苛立っていることがあった―どんなに兵団を鍛え上げても、能力を落とす者が必ず出てくる。そんな中、蟻の行列を見かけた信長は、ある試みを行う。結果、恐れていたことが実証された。
神仏などいるはずもないが、確かに“この世を支配する何事かの原理”は存在する。やがて案の定、家臣で働きが鈍る者、織田家を裏切る者までが続出し始める。
天下統一を目前にして、信長は改めて気づいた。いま最も良い働きを見せる羽柴秀吉、明智光秀、丹羽長秀、柴田勝家、滝川一益。
あの法則によれば、最後にはこの五人からも一人、おれを裏切る者が出るはずだ―。
文庫版が発売されています(下記参照)。
5.『室町無頼』(2016/8/22発売)
新潮社
<あらすじ>
腐りきった世を変えてやる。前代未聞のたくらみを一本の六尺棒で。超絶クールな大傑作エンタテインメント。応仁の乱前夜、富める者の勝手し放題でかつてなく飢える者に溢れ返った京の都。ならず者の頭目ながら骨皮道賢は権力側に食い込んで市中警護役を任され、浮浪の徒・蓮田兵衛は、ひとり生き残った用心棒を兵法者に仕立てようとし、近江の古老に預けた。
兵衛は飢民を糾合し、日本史に悪名を刻む企てを画策していた……。史実に基づく歴史巨篇。
文庫版が発売されています(下記参照)。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
垣根涼介の文庫本新刊情報
1.『涅槃』(2024/7/25発売)
文庫最新刊
KADOKAWA
<あらすじ>
天文年間、小土豪が群雄割拠する中国地方で没落した宇喜多家の嫡男・八郎は、その器量を見込まれ、豪商・阿部善定のもとで父母とともに居候していた。やがて成長した八郎は、直家と名乗り宇喜多家を再興、近隣の浦上家や三村家と鍔迫り合いをしながら備前一国に覇を唱える。武芸よりも商人としての感覚が勝る異色の武将は、いかにして成り上がったのか?
『光秀の定理』で歴史小説に革命を起こした著者が描く、歴史超大作!
2021年の作品の文庫版です。
2.『ゆりかごで眠れ』(2024/1/23発売)
中央公論新社
<あらすじ>
南米コロンビアで凄絶な幼少期を過ごしながらも、マフィアのボスにまで上りつめた日系二世のリキ・コバヤシ・ガルシア。その彼が、幼い娘を伴い来日した。目的はライバル組織に裏切られ、警視庁に勾留されている部下の奪還と復讐、日本での勢力拡大。だが、もうひとつ目的が……。
人の心の在処を追い続ける著者の、揺るぎなき原点にして、傑作巨篇。
2006年の作品の文庫新装版です。
3.『信長の原理』(2020/9/24発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
織田信長は、幼少時から孤独と、満たされぬ怒りを抱えていた。家督を継ぎ、戦に明け暮れていた信長はある日、奇妙な法則に気づく。どんなに鍛え上げた兵団でも、働きが鈍る者が必ず出る。その比率は、幼い頃に見た蟻と同じだ。人間も、蟻と同じなのか……と。
信長は周囲の愚かさに苛立ちながらも、軍事・経済の両面で戦国の常識を次々と打破。怒濤の血戦を制してゆく。
不変の“法則”と史実が融合した革新的エンタテインメント!
2018年の作品の文庫化作品です。
4.『室町無頼』(2019/1/27発売)
新潮社
<あらすじ>
応仁の乱前夜。天涯孤独の少年、才蔵は骨皮道賢に見込まれる。道賢はならず者の頭目でありながら、幕府から市中警護役を任される素性の知れぬ男。やがて才蔵は、蓮田兵衛に預けられる。
兵衛もまた、百姓の信頼を集め、秩序に縛られず生きる浮浪の徒。二人から世を教えられ、凄絶な棒術修業の果て、才蔵は生きる力を身に着けていく。
史実を鮮やかに跳躍させ混沌の時代を描き切る、記念碑的歴史小説。
5.『真夏の島に咲く花は』(2017/6/22発売)
中央公論新社
<あらすじ>
フィジー人、インド人、日本人、中国人…。雑多な人種が陽気に暮らす南国の楽園・フィジー。そんな日常をクーデターが一変させてしまう。観光業が一気に傾斜して国全体が不穏になっていく中、浮き彫りになる民族的な価値観の対立。
それは次第に衝突の気配を孕み出して―。幸せの意味を問い続ける著者、渾身の長篇小説。
文庫本の新刊情報は以上になります。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『武田の金、毛利の銀』(2024/7/24発売)
- 『極楽征夷大将軍』(2023/5/11発売)
- 『涅槃』(2021/9/17発売)
- 『信長の原理』
(2018/8/31発売) - 『室町無頼』
(2016/8/22発売)
■文庫本新刊
- 『涅槃』(2024/7/25発売)
- 『ゆりかごで眠れ』(2024/1/23発売)
- 『信長の原理』
(2020/9/24発売) - 『室町無頼』
(2019/1/27発売) - 『真夏の島に咲く花は』
(2017/6/22発売)
近年は歴史小説を発表している垣根涼介さん。スローペースですが、読む方からしたら追いかけやすいともいます。
それでは、良い読書体験を!
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