2009年に『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビューした夏川草介さん。同作は大人気シリーズ作品になっています。
そんな夏川草介さんの単行本と文庫の新刊情報をまとめました!
それぞれ最新刊から3冊を紹介しています。
※新刊予定については新刊情報が入り次第、単行本と文庫の「1.」に記載します
それでは、簡単なあらすじを含めてそれぞれ見ていきましょう。
夏川草介の単行本新刊情報
1.『臨床の砦』(2021/4/23発売)
最新刊
小学館
<あらすじ>
「この戦、負けますね」敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ信濃山病院の内科医である。一年近くコロナ診療を続けてきたが、令和二年年末から目に見えて感染者が増え始め、酸素化の悪い患者が数多く出てきている。
医療従事者たちは、この一年、誰もまともに休みを取れていない。世間では「医療崩壊」寸前と言われているが、現場の印象は「医療壊滅」だ。
ベッド数の満床が続き、一般患者の診療にも支障を来すなか、病院は、異様な雰囲気に包まれていた。
単行本はこちらが最新刊になります。
文庫版が発売です(下記参照)。
2.『始まりの木』(2020/9/25発売)
短編集
小学館
<あらすじ>
藤崎千佳は、東京にある国立東々大学の学生である。所属は文学部で、専攻は民俗学。指導教官である古屋神寺郎は、足が悪いことをものともせず日本国中にフィールドワークへ出かける、偏屈で優秀な民俗学者だ。
古屋は北から南へ練り歩くフィールドワークを通して、“現代日本人の失ったもの”を藤崎に問いかけてゆく。学問と旅をめぐる、不思議な冒険が、始まる。
“旅の準備をしたまえ”
3.『勿忘草の咲く町で ~安曇野診療記~』(2019/11/28発売)
KADOKAWA
<あらすじ>
看護師の月岡美琴は松本市郊外にある梓川病院に勤めて3年目になる。この小規模病院は、高齢の患者が多い。特に内科病棟は、半ば高齢者の介護施設のような状態だった。その内科へ、外科での研修期間を終えた研修医・桂正太郎がやってきた。くたびれた風貌、実家が花屋で花に詳しい──
どこかつかみどころがないその研修医は、しかし患者に対して真摯に向き合い、まだ不慣れながらも懸命に診療をこなしていた。
ある日、美琴は桂と共に、膵癌を患っていた長坂さんを看取る。妻子を遺して亡くなった長坂さんを思い「神様というのは、ひどいものです」と静かに気持ちを吐露する桂。
一方で、誤嚥性肺炎で入院している88歳の新村さんの生きる姿に希望も見出す。患者の数だけある生と死の在り方に悩みながらも、まっすぐに歩みを進める2人。
きれいごとでは済まされない、高齢者医療の現実を描き出した、感動の医療小説!
文庫版が発売です(下記参照)。
単行本は以上です。続いて文庫の新刊を見ていきましょう!
夏川草介の文庫本新刊情報
1.『臨床の砦』(2022/6/7発売)
文庫最新刊
小学館
<あらすじ>
小さな病院は命がけでコロナに立ち向った。『神様のカルテ』著者、最新作!
感染症指定医療機関でコロナ禍の最前線に立ち続ける現役医師が自らの経験を克明に綴った記録小説!
2021年刊行作品の文庫版です。
2.『勿忘草の咲く町で 安曇野診療記』(2022/3/23発売)
短編集
KADOKAWA
<あらすじ>
月岡美琴は、松本市郊外にある梓川病院に勤めて3年目の看護師。風変わりな研修医・桂勝太郎と共に、膵癌を患い、妻子を遺して亡くなった長坂さんを看取り、誤嚥性肺炎で入院中だが「生大根の子糠漬けなら食べられる」という88歳の新村さんのために沢庵を切る(「秋海棠の咲く頃に」))。
秋、循環器内科での研修が始まった桂は、肺炎の疑いで緊急搬送された92歳の女性に3時間延命する処置を下す。その判断は老人の延命治療に懐疑的な通称”死神”こと谷崎医師の教えに反していたが、それは連絡を受けた孫が駆けつけるまでの所要時間だった(「ダリア・ダイアリー」)。
”口から物が食べられなくなったら、それが人間の寿命である。その常識を変えた夢の医療器具「胃瘻」”の登場、「できることは全部やってほしい」という患者の家族など、地域医療ならではの患者との関わり合いを通じて、月岡と桂は、老人医療とは何か、生きることと死んでいることの差はどこにあるのか、悩みながら進み続ける。
2019年刊行作品の文庫版です。
3.『新章 神様のカルテ』(2020/12/8発売)
小学館
<あらすじ>
栗原一止は、夏目漱石を敬愛する内科医だ。信州・松本平で「24時間、365日対応」を掲げる本庄病院から信濃大学医学部に入局し、早二年が過ぎた。消火器内科医として勤務する傍ら、大学院生としての研究も進めなければならない。そして「引きの栗原」は健在で、患者より医者の数が多いはずの大学病院で相変わらず多忙な日々を送っている。
第四内科第三班の実質的な班長を務めている一止は、正義感に燃える研修医たちに共感しながらもいさめ、矛盾だらけの大学病院という組織にもそれなりに順応しているつもりであった。
しかし、治療行為も万策尽き、最後のひと時を夫と子供とともに自宅で過ごすことを希望する29才の末期膵癌患者をめぐり、局内の実権を握る准教授と衝突してしまう。
内科医・栗原一止を待ち受ける、新たな試練!
2019年刊行作品の文庫版です。
まとめ
それぞれおさらいします。
■単行本新刊
- 『臨床の砦』(2021/4/23発売)
- 『始まりの木』
(2020/9/25発売) - 『勿忘草の咲く町で ~安曇野診療記~』
(2019/11/28発売)
■文庫本新刊
- 『臨床の砦』(2022/6/7発売)
- 『勿忘草の咲く町で 安曇野診療記』(2022/3/23発売)
- 『新章 神様のカルテ』
(2020/12/8発売)
一時ブランクもありましたが、このところはコンスタントに作品を発表している夏川草介さん。次作が楽しみですね。
それでは、良い読書体験を!
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