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高村薫さんの「合田(ごうだ)シリーズ」は、警視庁捜査一課の合田雄一郎を主人公とした重厚な警察小説。
そんな高村薫さんの「合田シリーズ」の読む順番を紹介いたします!
高村薫「合田シリーズ」の読む順番
現在6作が新潮社を中心に刊行されています。
おすすめの読む順番としても刊行順が一番良いので、順番に紹介していきます。
1.『マークスの山』(1993年)
新潮社
<あらすじ>
「マークスさ。先生たちの大事なマ、ア、ク、ス! 」。あの日、彼の心に一粒の種が播かれた。それは運命の名を得、枝を茂らせてゆく。南アルプスで発見された白骨死体。
三年後に東京で発生した、アウトローと検事の連続殺人。《殺せ、殺せ》。都会の片隅で恋人と暮らす青年の裡には、もうひとりの男が潜んでいた。
警視庁捜査一課・合田雄一郎警部補の眼前に立ちふさがる、黒一色の山。
こちらが第一作目。直木賞受賞作としても有名な作品。
合田の地道で粘り強い捜査が事件解決へと結実していきます。
2.『照柿』(1994年)
新潮社
<あらすじ>
異質さゆえ、互いから目を逸らせぬまま成長した幼馴染は、それぞれの足で大阪から東京へと辿りついた。八月二日夕刻、合田雄一郎警部補は電車から女性の飛び込みを目撃する。現場より立ち去ろうとしていた佐野美保子との一瞬の邂逅。欲望に身を熱くした。
旧友野田達夫との再会は目前に迫っていた。合田、野田、美保子、三人の運命が、溶鉱炉の如き臙脂色の炎熱の中で熔け合ってゆく。
2作目。
「照柿」は「てりがき」と読み、「赤みがかった濃い橙色で、熟した柿の皮の色に似ている」色を意味します。
3.『レディ・ジョーカー』(1997年)
新潮社
<あらすじ>
空虚な日常、目を凝らせど見えぬ未来。五人の男は競馬場へと吹き寄せられた。未曾有の犯罪の前奏曲が響く――。その夜、合田警部補は日之出ビール社長・城山の誘拐を知る。彼の一報により、警視庁という名の冷たい機械が動き始めた。
事件に昏い興奮を覚えた新聞記者たち。巨大企業は闇に浸食されているのだ。
ジャンルを超え屹立する、唯一無二の長篇小説。毎日出版文化賞受賞作。
3作目。
文庫3巻分の大ボリュームですが、先が気になって一気に読み終えられます(冒頭の手紙部分はやや苦戦しますが)。
4.『太陽を曳く馬』(2009年)
新潮社
<あらすじ>
福澤彰之の息子・秋道は画家になり、赤い色面一つに行き着いて人を殺した。一方、一人の僧侶が謎の死を遂げ、合田雄一郎は21世紀の理由なき生死の淵に立つ。
―人はなぜ描き、なぜ殺すのか。9.11の夜、合田雄一郎の彷徨が始まる。
12年ぶりの4作目。
本作は2020年現在、文庫化されていません。
高村薫さんの別シリーズ「福澤彰之シリーズ」の僧侶・福澤彰之が登場しており、コラボ的な作品でもあります。
5.『冷血』(2012年)
新潮社
<あらすじ>
クリスマスイヴの朝、午前九時。歯科医一家殺害の第一報。警視庁捜査一課の合田雄一郎は、北区の現場に臨場する。容疑者として浮上してきたのは、井上克美と戸田吉生。彼らは一体何者なのか。その関係性とは?
高梨亨、優子、歩、渉──なぜ、罪なき四人は生を奪われなければならなかったのか。社会の暗渠を流れる中で軌跡を交え、罪を重ねた男ふたり。
合田は新たなる荒野に足を踏み入れる。
6.『我らが少女A』(2019年)
最新刊
毎日新聞出版
<あらすじ>
一人の少女がいた――合田、痛恨の未解決事件12年前、クリスマスの早朝。
東京郊外の野川公園で写生中の元中学美術教師が殺害された。犯人はいまだ逮捕されず、当時の捜査責任者合田の胸に、後悔と未練がくすぶり続ける。
「俺は一体どこで、何を見落としたのか」
そこへ、思いも寄らない新証言が――
動き出す時間が世界の姿を変えていく人々の記憶の片々が織りなす物語の結晶
6作目。
合田シリーズ最新作です。
毎日新聞出版による「我らが少女A」特設サイトが公開されています。
ドラマ版「合田シリーズ」
マークスの山(2010年:WOWOW)
2010年に「マークスの山」がWOWOWの連続ドラマW枠で放映されました。
主演は上川隆也さん。
1995年に中井貴一さん主演で映画化もされていますが、DVD化はされていません。
レディ・ジョーカー(2013年:WOWOW)
2013年には「レディ・ジョーカー」がWOWOWの連続ドラマW枠で放映されました。
主演は引き続き上川隆也さん。
2004年に徳重聡さん主演で映画化もされています。
まとめ
それではおさらいします。
高村薫「合田シリーズ」の読む順番は以上のようになります。
現在6作ですが、どの作品も圧倒的なボリューム。1作品ずつ噛みしめながら読破していただければなと思います。
それでは、良い読書体験を!
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